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短刀 於東武金杉営元興精鍛焉
(とうぶかなすぎえいにおいてもとおきせいたんする)
安政六年二月日(一八五九年)


Tanto:Motooki



新々刀・陸奥(武蔵) 江戸末期 拵え付き
特別保存刀剣鑑定書付き




刃長:21.3(七寸強) 反り:僅か 元幅:1.81 元重ね:0.65 穴1



 平造り、庵棟低い。 鍛え、やや黒みのある地鉄は、小板目肌沈み勝ちに細やかに肌立って流れ心あり、地沸え付き地鉄良好。 刃文、湾れ乱れ調の刃文は、刃中互の目足を配し、刃縁にムラ沸が厚く付いて明るく、金筋、砂流し、ほつれ等を交えて良く冴える。 帽子、湾れ込んで大丸風に返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢化粧大筋違い。 銀ハバキ。 時代研磨(ヒケ有り)。 白鞘入り。
 肥後短刀拵え(幕末期 全長35.5センチ 鞘、黒と赤の変わり塗り 柄、黒檀 金具類は小柄、馬身針も含め全て同図、鉄地枯れ木象嵌の肥後金具 目貫、赤銅魚子地据紋金象嵌五三桐図)付き。



【コメント】
 二代元興こと松軒元興は、角大助と言い、文化九年生まれ、初代角大八の孫に当たります。八歳の頃、父角大次が二十六歳で早世、次いで初代も十三歳の頃に没していますので、実際は同郷の先輩鍛冶で、三善長道、伊賀守金道(三代)系統である会津道辰(四代)に鍛刀を学びました。その後、安政六年に江戸へ出て、石堂運寿是一に学び、同末年入道して『松軒』と号しました。初代同様、会津藩工として活躍、会津鍛冶棟梁として、藩主松平容保に従って京でも鍛刀、慶応元年に『秀國』と改銘、同二年に『大和守』受領、明治二十四年、八十歳没。作風は互の目乱れ、丁字乱れを得意とし、直刃もあります。
 本作は同工四十九歳の頃の作、正に江戸へ出て、石堂運寿是一に学びながら鍛刀していた頃に当たります。ふくらの枯れた鋭利な造り込みの短刀で、やや黒みのある地鉄は、小板目肌沈み勝ちに細やかに肌立って流れ心あり、湾れ乱れ調の刃文は、刃中互の目足を配し、刃縁にムラ沸が厚く付いて明るく、金筋、砂流し、ほつれ等を交えて良く冴えています。
 鍛刀地の『東武金杉営』とは、当時、江戸金杉(現港区芝付近)にあった、会津藩下屋敷に隣接する陣屋(藩士の詰め所、館)のことで、江戸へ出た元興はここで鍛刀しました。刀が多い同工にあって、短刀は貴重、生ぶ品で古い認定書が付いていたのですが、今回特別保存鑑定書も付きました。前述の如く、安政六年は同工にとって転機となった、節目に当たる年、そんな時期の貴重な一振り、付属の外装は小柄、馬針も含め、全て鉄地に枯れ木象嵌の肥後金具一式です。渋くてお洒落な肥後外装付属の松軒元興、見逃せない逸品です。










商品番号:L-090 短刀 於東武金杉営元興精鍛焉 拵え付き 特別保存刀剣鑑定書付き

価格: ¥698,000 (税込)
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