短刀 二十五代藤原兼房作
(にじゅうごだいふじわらのかねふさつくる)
平成十五年正月


Tanto:NijugodaiFujiwaranoKanefusa



現代・岐阜 自筆鞘書き有り



刃長:26.0(八寸六分弱) 反り:僅かに内反り 元幅:2.63 元重ね:0.64 穴1



 平造り、庵棟尋常。 鍛え、やや黒みを帯びた地鉄に、小板目肌が沈み勝ちに良く詰んだ鍛えは、所々肌立ち、地沸良く付き、地鉄良好。 刃文、互の目乱れを主体にした焼き刃は、刃沸すこぶる強く、刃縁、刃中には烈しい金筋、砂流しが掛かり、沸裂け、沸崩れとなり、匂い口は判然とせず、明るい。 帽子、直調で突き上げて、先尖り風に強く掃き掛けて返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢化粧筋違い。 銅に金着せハバキ。 時代研磨。



【コメント】
 二十五代兼房は、加藤賀津雄と言い、昭和三十二年生まれ、岐阜県関市出身で、昭和五十年から人間国宝月山貞一に学び、初銘を『貞房』と名乗りました。昭和五十八年より、父二十四代兼房に師事、翌年に『日本刀鍛練道場』を開設、二十五代兼房を襲名しました。新作刀展での入選多数、海外での日本刀啓蒙活動、皇室の御守り短刀、明治神宮、熱田神宮の奉納刀、大相撲の横綱太刀製作などの他、近年では、映画『スター・ウォーズ』に登場する、『ライトセイバー』をモチーフに製作した日本刀、『来人勢刃(ライトセイバー)』を二十六代目兼房と共に製作するなど、他のメディアとの共作も積極的に行っています。今や名実共に、現代関鍛冶の棟梁格であり、室町中期より続く、関善定兼房一派の二十五代目として大活躍する名工です。作風は伝統的な美濃伝、志津風の相州伝、備前伝を得意としています。
 本作は同工四十六歳の頃、自筆鞘書きにもあるように、熱田神宮奉納の長義写し短刀を再現した、相伝備前の優品です。やや黒みを帯びた地鉄に、小板目肌が沈み勝ちに良く詰んだ鍛えは、所々細かに肌立ち、互の目乱れを主体にした焼き刃は、刃沸すこぶる強く、刃縁、刃中には烈しい金筋、砂流しが掛かり、沸裂け、沸崩れとなっているため、匂い口は判然としませんが、刃はとても明るく冴えています。焼き刃の多彩な変化は見応えがあり、南北朝期に於ける相伝備前鍛冶の最高峰、長船長義を見事に再現しています。現代関鍛冶代表工、二十五代兼房の自信作、流石に上手いです。








【売約済】商品番号:L-573 短刀 二十五代藤原兼房作

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