重要刀剣
左安吉・来国光・備前國新田庄親次・備前國新田庄保則・相州住廣次・固山宗次・千手院 他
特別保存・保存刀剣など
来国俊・信秀・一竿子忠綱・繁慶・井上和泉守國貞・津田越前守助廣・津田近江守助直・肥前國忠吉(初代)・近江守法城寺正弘
和泉守兼定(之定)・三池・延寿・尻懸・石州貞綱・古三原・直江志津兼延・了戒重能・月山貞吉貞一合作刀・伊賀守金道・勝村徳勝・松軒元興・備州長船宗光
備州長船師光・土佐吉光・宮本包則・月山貞勝(御賜短剣) 他多数

現代刀
月山貞一・月山貞利・大野義光・三上貞直・瀬戸吉廣・八鍬靖武・二十七代兼元 居合・抜刀用刀剣、刀装具など、他多数


 


脇差し 備州長船忠光
(びしゅうおさふねただみつ)
文明十八年二月日
(金象嵌銘)寛文三年二月十日
山野加右衛門六十六歳永久(花押)
一ノ胴片手打截断


Wakizashi:BisyuOsafuneTadamitsu



古刀・備前 室町後期 良業物
二十三回重要刀剣指定品
薫山先生鞘書き有り




刃長:47.2(一尺五寸六分弱) 反り:0.8 元幅:3.05 元重ね:0.83 穴2



 平造り、三ッ棟尋常。 鍛え、板目肌に杢目、流れるような肌を交え、地景をふんだんに配し、平地刃に近い所を直映り立ち、地沸微塵に厚く付いて地鉄最良。 刃文、小湾れに小互の目を交えた焼き刃は、一部逆掛かって片落ち風となり、刃中上品な金筋、砂流しが掛かり、刃縁の沸匂いの深く、匂い口明るく冴え渡る。 帽子、湾れ込んで先掃き掛け返る。 茎生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢勝手下り。 銅に金着せ二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。



【コメント】
 備州長船忠光の重要刀剣平脇差し、個銘なくとも、彦兵衛忠光に紛れのない傑出の一振り、末備前中最も美しいと言っても過言ではない抜群の鍛え、『山野加右衛門六十六歳永久』と実年齢を添えた、金象嵌截断銘も大変希少な、彦兵衛忠光の最高傑作です。
長船忠光一派は、鎌倉後期頃より安土桃山期まで、その名を残す名門ですが、室町期以前の現存作はほとんど見受けられず、ほぼ室町中期以降の作になります。銘鑑によると彦兵衛、平右衛門、修理亮、九郎左衛門、十郎左衛門など、二十以上の名が挙がっています。長船鍛冶にあって、直刃を得意としており、直調に足入り、広直刃にほつれ交じりの作が多く見られ、稀に腰開きの乱れ、大湾れ調の刃もあります。前述した忠光の中では、彦兵衛が最も有名で、重要美術品指定の刀も現存しています。
本作は文明十八年作、重要図譜にも記載があるように、個銘は添えていませんが、その銘振り、年紀からして、彦兵衛忠光に紛れのない素晴らしい平脇差しです。彦兵衛忠光は、五郎左衛門尉則光の子と伝え、文明の初めより、延徳頃まで作品が残されています。応永以降、しばらくは天下泰平の時代が続きましたが、室町中期、『応仁の乱』により、再び戦乱時代に突入、程なくして文明頃には、本工の彦兵衛忠光を始め、右京亮勝光、彦兵衛尉祐定らが登場、これを機に備前長船鍛冶が俄然活気付き、以降室町最末期まで、日本最大の刀剣生産地となり、『備前刀剣王国』と呼ばれるまでに繁栄しました。その牽引役の一人が、他ならぬ彦兵衛忠光です。
本作は三ッ棟で身幅の割に寸の延びた平身脇差し、重ねがガシッとして、しっかりとした厚みがあり、地沸を微塵に厚く敷き詰めた板目肌は、杢目、流れるような肌を交え、上品にうねるような肌合いで、地景をふんだんに配し、平地中央刃に近い所を、直映りがスーッと立つ、最上の備前鍛えを示しており、一見した瞬間に、鍛えの素晴らしさが目に飛び込んで来ます。小湾れに小互の目を交えた焼き刃は、一部逆掛かって片落ち風となり、刃中上品な金筋、砂流しが掛かり、刃縁の沸匂いの深み、匂い口の美しい輝きには、思わず吸い込まれるような感覚になります。前述のように直刃調の出来が多い同工にあって、稀な出来ではありますが、鎌倉、南北朝期の先達、長船景光、兼光に通ずる作域を示した、素晴らしい出来映えです。
また本作には『寛文三年二月十日 山野加右衛門六十六歳永久(花押) 一ノ胴片手打截断』と金象嵌截断銘が入っています。特に戦国時代から江戸前期、江戸後期から幕末に掛けて、武芸鍛錬や斬れ味を調べるために、試し斬りが頻繁に行われ、江戸前期までは山野流、後期以降は山田流の試し斬りが主流となりました。本作の山野加右衛門永久は、江戸初期から前期に掛けて活躍した、試し斬り名人、『長曽祢虎徹』と言えば、『山野加右衛門永久の金象嵌銘』を連想する程、虎徹の作には多く残されています。その他大和守安定、肥前国忠吉、和泉守兼重、上総介兼重、越前康継、山城守国清、法城寺正弘などにも見られ、古刀にも稀にあります。
永久は慶長三年生まれ、仙台出身であると云われており、大和守安定の作に、『仙台住人山野加右衛門永久』と銘切られた作も残されています。後に江戸へ出て、中川左平太(重良)の門人になりました。左平太は幕府旗本であり、試し切り名人でもあった人物です。中川門下にあって、永久の実力は群を抜いていたため、師の推薦によって、幕府の御試し御用を仰せつけられたと云います。永久の試し銘は、寛永頃を始めとして、慶安、明暦、万治、寛文六年まで残されており、翌年に七十歳で没しています。これ以降延宝、天和、貞享頃までは、子の勘十郎久英が受け継いでいます。
前述のように、古刀にも永久の試し銘がごく稀にありますが、忠光の作では初見、加えて実年齢を添えた銘文も大変貴重です。『一ノ胴片手打截断』に関して、一つ大きなポイントは、江戸前期頃の山野流と、江戸中期以降の山田流では、斬る部位の名称と位置が異なっていることです。山野流の『一の胴』は、脇の下辺りを指し、山田流では『乳割り』と呼ばれる箇所で、『太々』、『両車』、『雁金』に次いで堅い部位に当たります。本刀はこの部位を、『片手打ちにて斬り落とした』とあります。永久の子久英が、父の極意を書き記した『試斬秘書』によると、『本来試し切りたるもの、両手で柄をしかと握り、足の間一尺五寸に開き、頭の後ろまで大きく振りかぶって・・・』とあります。要するに、本来は力の限り目一杯振り下ろすところを、片手にて容易く斬り落としたとなれば、その斬れ味が如何に鋭いかは、想像に難くありません。
兎にも角にも、凄まじい斬れ味を誇る、長船彦兵衛忠光の最高傑作、山野加右衛門永久による、晩年の金象嵌截断銘、全てに於いて希少価値の高い、不朽の名作です。






















商品番号:V-1619 脇差し 備州長船忠光 第二十三回重要刀剣指定品 薫山先生鞘書き有り

価格: ¥4,900,000 (税込)
数量:
在庫:

返品についての詳細はこちら

月刊コレクション情報
2017年12月号
(11/24発送)
会員の方のみご覧いただけます
月刊コレクション情報最新号の裏表紙に記載されているユーザー名とパスワードを入力して下さい。


見本誌請求(無料)はこちらから
最新情報をいち早くお届けいたします!



<ごあいさつ>

コレクション情報のホームページをご覧いただきありがとうございます!営業本部長の小牧です。お目当ての刀のお探しや、加工・製作のご相談など、なんでもお気軽にご連絡下さい!


(株)コレクション情報
〒500-8262
岐阜県岐阜市茜部本郷1-49
TEL.058-274-1960
FAX.058-273-7369

カレンダー
  • 今日
  • 定休日
  • 展示会

営業時間 9:00~18:00
FAX/メールは24時間受け付けております。

会社へお越しの際はご一報ください。

ページトップへ