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刀剣 何でも相談室
このコーナーでは日々会員の皆様から寄せられる刀剣や刀装具に関する質問にお答えして参ります。
北海道札幌市 Iさんからのご質問
新刀 新々刀 古刀だいたいの 年代を教えて下さい。
古刀期  (平安時代中期=10世紀以降〜安土桃山時代:1596年=文禄5年ごろまで) 新刀期  (安土桃山時代:1596年=慶長元年ごろ〜江戸時代:1781年=安永10年ごろまで) 新々刀期 (江戸時代:1781年=天明元年ごろ〜1876年=明治9年の廃刀令まで) 現代刀期 (明治時代中期〜現代まで)

おおまかに言えば家康が徳川幕府を開く以前が古刀で、復古刀を唱える水心子正秀が現れるまでが新刀、明治の廃刀令が出るまでが新々刀、それ以降を現代刀だとお考え下さい。

日本刀はそれが使用されたそれぞれの時代の戦闘様式・風潮・流行などによってその形態を大きく変化させてきた高い機能性と美術性を兼ね備えた世界に誇れる武器であると言えるでしょう。それ故、その刀姿を見ればそれらの製作時期が見極められるというのが大きな特徴です。さらに刀の変貌の背後にはその時代背景と共に刀そのものに本質的な違いがあるのです。その違いをしっかり把握すれば刀がよりわかりやすく身近なものになるでしょう。

今回は上で述べた4つの時代区分に従って、その時代に作られ、その時代を駆け抜けた日本刀達の生き様を知って頂きたいのです。どの時代においても、彼らは各々が多彩な表情で唯一無二な存在であることを示してくれます。これを機にその素晴らしさを少しでもご紹介できればと思います。第一回は激動の古刀期編です。
古刀期
 古刀期は期間的に見ても非常に長い歴史を持っており、刀剣史上最も奥が深いと言えるでしょう。

平安時代末期と言えば源氏と平氏の戦いが最も激しかった時代です。義経、弁慶が生きた時代です。
この頃の刀姿には刃長が長く、やや細身、刃先が小さく、とても上品な印象を受けるものが多く見られます。
日本刀の需要も増えだした時期です。そして、鎌倉時代、この時代には正に武家政治が始まった時代です。
つまり、全国の侍達を源頼朝がまとめて良い国を作ろうと吠えていた時代です。
この頃の刀姿は先から根元まで同じ位幅広く厚みもあり、刃先も前代よりさらにギュッと縮まったものとなり、派手やかで豪壮な印象を受けるものが多く見られます。
それは刀剣の世界における侍魂の覚醒であったと言えるでしょう。
13世紀末に我が日本は外敵により窮地を迎えます。元(蒙古)の襲来です。この時のモンゴル軍の頑丈な武器や革鎧はかつて日本刀が経験したことが無いものでした。
この頃の刀姿は丈が最も長大になり4尺5尺に及ぶものも見られ幅もより広く刃先もぐっと長く尖ったように延び、最も迫力があり真の力強さを感じます。刀の需要も凄まじいものがありました。こんなに長い刀を使い闘っていたことを想像するだけでもゾクゾクします。14世紀後半になるとこの混乱をあの源氏の血を引く足利氏が勢力を伸ばし、足利尊氏の孫で3代将軍義光の時に室町幕府は最盛期を迎えます。武家政治の復活です。義光といえば金閣寺を建てた人物であり、一休さんに登場するあの偉い(?)将軍様です。この頃の刀姿は幅、長さ共に前代に比べ控えめになり長くても二尺五寸までといったところでしょう。それに伴い刃先も短くなります。 15世紀末になると足利家は跡継ぎ問題のゴタゴタを発端として混乱を巻き起こし衰退していきます。かの有名な応仁の乱です。
この後、1573年織田信長によって滅ぼされます。この頃の刀姿は戦乱が激化する中、戦闘時におけるスピードが計られ片手で素早く振れるように二尺前後のものが圧倒的に多く普及しました。実際にコンパクトで軽いものです。
 このように古刀期の日本刀は目まぐるしくその形態を変化させながら時代のニーズに対応しました。その柔軟性こそが常にいつの時代も日本刀が主役であり続けた理由ではないでしょうか。


次回は刀剣史に新たな息吹を感じる新刀期です。
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