小柄:忠度俊成の図
Kozuka:Tadanori Shunzei Zu
江戸前期
無銘後藤として特別保存刀装具鑑定書付き
長さ96.4mm 幅14mm
【コメント】
赤銅魚子地高彫金銀色絵 裏、小縁金張
平家物語の一場面「忠度都落ち」を描いた小柄です。木曽義仲軍は都へ迫り、平家一門は西国に落ち延びていく最中、薩摩守忠度は歌道の師俊成卿邸を訪ね、日頃から書き留めていた歌を俊成に託すという、能楽にも描かれた有名な場面です。俊成が片手に巻物を持ち、門扉を激しく叩いている様子を描いています。
上質な赤銅魚子地に上質な金地、俊成の紋高く、鎧や太刀に至るまで細やかに描かれた見事な作です。
落とし桐箱入り