刀 (太刀銘)肥前国住藤原忠廣(二代)
(ひぜんのくにじゅうふじわらのただひろ)
寛永十一年八月吉日(一六三四年)


Katana:Hizennokuniju Fujiwarano Tadahiro



新刀・肥前 江戸初期
大業物
特別保存刀剣鑑定書付き




刃長:63.8(二尺一寸強) 反り:1.6 元幅:3.00
先幅:1.91 元重ね:0.62 先重ね:0.41 穴2(内1埋)




 鎬造り、鎬尋常庵棟低め、中切っ先。 鍛え、地沸を微塵に厚く付けた小板目肌は、地色明るく、細かな地景を織り交ぜた肥前小糠肌で、飛び焼き風の湯走りが見られ、地鉄良好。 刃文、互の目丁子乱れを主体とした刃文は、刃縁に美しい沸粒が万遍なく付き、刃中沸足が繁く入り、匂い口柔らかく明るく冴える。 帽子、湾れ調で先強く掃き掛け返る。 茎生ぶ、先入山形、鑢切り。 銅に金着せハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。



【コメント】
 忠廣は初代忠吉の嫡子として慶長十九年に生まれ、幼名を平作郎、後に父同様新左衛門と改めています。寛永九年八月、父の死に伴って、十九歳で二代目を相続、寛永十八年七月に『近江大掾』を受領、肥前橋本忠吉家二代目として、一族数十名を統率し、肥前刀王国の基礎を盤石なものとした立役者です。
 作刀期間は寛永から元禄まで六十余年、元禄六年、八十一歳没。
 作風は父同様、小板目詰んだ小糠肌に、伝統の肥前直刃をその真骨頂とし、稀に乱れ刃もあり、互の目を主体に湾れ、丁字の交じる出来、足長丁字風のものもあります。同工の重要刀剣指定品は百三十余振り、これは在銘品としては、初代に次いで、全刀工中二番目に多い数です。銘振りは、初期は『肥前国住藤原忠廣』、受領後は『肥前国住近江大掾藤原忠廣』、『肥州住近江大掾藤原忠廣』、『近江大掾藤原忠廣』となり、年紀作はほとんどありません。
 本作は寸法こそ二尺一寸強ですが、美しくしなやかな刀姿を示した一振りで、本作に見られる『肥前国住藤原忠廣』銘は、初代晩年の寛永六年八月以降、同九年八月まで見られる、いわゆる『献上銘』、若しくは、寛永十年二月以降、同十八年七月まで見られる二代の最初期銘に当たります。本作の場合、寛永十一年紀が入っていますので、二代最初期、二十一歳の頃の作となります。
 地沸を微塵に厚く付けた小板目肌は、地色明るく、細かな地景を織り交ぜた肥前小糠肌の典型を示しており、互の目丁子乱れを主体とした刃文は、刃縁に美しい沸粒が万遍なく付き、刃中沸足が繁く入り、匂いも厚く、地には飛び焼き風の湯走りも見られ、焼き刃に何とも言えない柔らかさと深みがあり、匂い口も明るく、素晴らしい出来映えを示しています。
 決して豪壮な姿ではありませんが、如何にも大名持ちと思われる特注作、近江大掾忠廣の最初期銘、年紀入りの優品です。
















商品番号:L-966 刀 (太刀銘)肥前国住藤原忠廣(二代) 特別保存刀剣鑑定書付き

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