刀 藤原清人作
(ふじわらのきよんどつくる)


Katana:Fujiwarano Kiyondo



新々刀・武蔵 江戸末期
特別保存刀剣鑑定書付き
探山先生鞘書き有り




刃長:75.5 (二尺四寸九分) 反り:1.5 元幅:3.30
先幅:2.36 元重ね:0.84 先重ね:0.55 穴1




 鎬造り、鎬高め庵棟尋常、中切っ先ふくら枯れ気味でやや延びる。 鍛え、やや沈み勝ちに良く詰んだ小板目に、所々大模様の肌合いを交えた鍛えは、地色すこぶる明るく、地沸良く付き地鉄良好。 刃文、放胆な刃取りの互の目乱れを主体とした焼き刃は、頭の丸い互の目、丁字風、尖り風、蟹の爪風の刃を交え、刃中互の目足が繁く入り、太い金筋走り、匂い深く、匂い口明るく締まり気味となる。 帽子、乱れ込んで返る。 茎生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢筋違い。 銅に金鍍金ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。



【コメント】
 清人は斎藤一郎と言い、文政十年に出羽庄内温海(あつみ)村(現山形県鶴岡市温海)に生まれました。嘉永五年、二十六歳の時に、同郷出身の名金工師、船田一琴の薦めにより、源清麿の弟子となりましたが、入門から僅か二年、清磨は自刃、多くの刀債だけが残されました。その後、多くの門人が離散していく中で、清人だけがただ一人留まって、清磨の残した三十余口の刀債を完済し、師の恩義に報いたのは、余りにも有名な話です。安政二年までは四ッ谷伊賀町、文久二年頃からは神田小川町へ移住して鍛刀、慶応三年七月に『豊前守』を受領、その後は江戸と郷里を往来しながら鍛刀しましたが、明治三年八月、政府が帯刀を禁ずると、刀鍛冶を廃業し帰郷しました。
 作は安政初めから明治初年頃まで、明治三十年、孫の海軍兵学校入学を祝い、軍刀と短剣を贈ったのが最後の鍛刀で、明治三十四年、七十五歳で没。作風は、師風の烈しい乱れ刃と、師には見られない同工特有の大和伝直刃があります。
 本作は寸法二尺四寸九分、切っ先力強く張った、鎬高めの豪壮な造り込みで、現代刀のような健全さを誇っています。年紀はありませんが、探山先生に鞘書きして頂いたように、文久三年頃、同工三十七歳の頃の作になります。
 やや沈み勝ちに良く詰んだ小板目に、所々大模様の肌合いを交えた鍛えは、地色すこぶる明るく、互の目乱れを主体とした焼き刃は、頭の丸い互の目、丁字風、尖り風、蟹の爪風の刃を交えて放胆に焼き、刃中互の目足が繁く入り、太い金筋走り、匂い深く、匂い口明るく締まり気味となっています。互の目の刃中に、丸い玉が見られますが、これは同工の乱れ刃の手癖として、まま見受けられるものです。また棟にスパッと残された誉れの刀疵は、この刀が歴戦の勇士であることを物語っています。
 覇気溢れる乱れ刃の長尺刀、師譲りの類い希なる才能を存分に示した、斎藤清人の自身作です。










商品番号:L-993 刀 藤原清人作 特別保存刀剣鑑定書付き 探山先生鞘書き有り

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