刀 尾張国住人納土左助政常作之(四代)
(おわりのくにじゅうにんのうどさすけまさつねこれをつくる)


Katana:Owarinokunijunin Noudo Sasuke Masatsune



新刀・尾張 江戸前期
特別保存刀剣鑑定書付き




刃長:74.4(二尺四寸六分弱) 反り:0.8 元幅:3.21
先幅:2.19 元重ね:0.76 先重ね:0.61 穴1




 鎬造り、鎬高め庵棟高い、中切っ先やや詰まる。 鍛え、小板目が沈み勝ちに詰み、所々細かな流れ肌が肌立ち、地沸良く付き、地鉄概ね精良。 刃文、湾れ乱れ調で、刃沸すこぶる強く、刃縁に大粒の沸が厚く付き、刃中葉、小足頻りに入り、刃縁に沿って湯走り掛かり、匂い口明るく締まり気味となる。 帽子、湾れ調で焼き深く良く沸付き先掃き掛け長く返る。 茎生ぶ、先刃上がり入山形、鑢大筋違い。 銅に金鍍金二重ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。  



【コメント】
 尾張の政常一派は、関七流奈良派兼常の末流、美濃国納土(のうど)(現岐阜県関市千年町付近)に生まれた初代が、永禄十年、尾張国春日井郡小牧村(現愛知県小牧市)に分家独立したのが始まりです。納土佐助、太郎助と称し、初めは兼常と銘じましたが、移住した頃に政常へ改銘したと云います。天正十九年、関白豊臣秀次の斡旋により相模守を受領、飛騨守氏房、伯耆守信高と共に尾張新刀鍛冶の筆頭牽引役となりました。元和五年、八十四歳没。  
 二代は納土太郎助、同じく相模守を受領しましたが、父に先立つこと十年、慶長十四年に早逝したため、作はまず見ません。
 三代は納土左助、美濃大道の子、二代が早逝のため養子として迎えられ、元和五年、美濃守を受領、寛文五年没。
 四代も納土左助、三代の子で、寛文五年に家督を相続、同年美濃守受領、元禄二年、六十歳没。
 五代も美濃守受領、六代以降は受領しておらず、幕末まで十代を数えます。
 本作は、造り込み、銘振り、茎仕立てより四代政常、寸法二尺四寸六分弱、反り浅めに付いた典型的な寛文新刀スタイル、地刃すこぶる健全で刀がズシンと重いです。
 前述のように四代は寛文から元禄頃の刀工、寛文五年の受領前は、『尾張国住人納土左助政常』、『尾張国左助尉政常』、受領以降は、『美濃守藤原政常』と銘じています。
 本作は寛文初年頃、受領前の初期作、俗名を添えた大変貴重な銘振りです。
 小板目が沈み勝ちに詰んだ精良な鍛えは、所々細かな流れ肌が肌立ち、湾れ乱れ調の刃文は、刃沸すこぶる強く、刃縁に黒光りする大粒の沸が厚く付き、刃中葉、小足頻りに入り、刃縁に沿って湯走りが帯状にうねるなど、地刃の沸の変化は大変見応えがあります。
 四代尾張政常の初期銘俗名入り刀で、特別保存鑑定がピシッと付いたものは中々ありません。尾張の郷土刀、政常コレクションの一つとしては勿論のこと、長尺で健全な見所の多い寛文新刀としてもお薦め出来る逸品です。
















商品番号:M-493 刀 尾張国住人納土左助政常作之(四代) 特別保存刀剣鑑定書付き

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