短刀 作陽幕下士細川正守(刻印)
(さくようばくかしほそかわまさもり)
慶応二年八月日(一八六六)


Tanto:Sakuyou Bakukashi Hosokawa Masamori



新々刀・武蔵 江戸末期
拵え付き
探山先生鞘書き有り




刃長:28.0(九寸二分強) 反り:なし 元幅:2.94 元重ね:0.83 穴1



平造り、庵棟低い。 鍛え、総体的に板目良く詰み、所々流れ心に上品に肌立ち、地沸良く付き、地景入り、地鉄概ね精良。 刃文、湾れ互の目調の刃取りで、互の目丁子、角張った互の目、逆心の刃を交え、刃中沸匂い深く、金筋、砂流し掛かる。 帽子、乱れ込んで先掃き掛け長く返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢化粧筋違い。 銅ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。
小さ刀拵え(江戸後期 全長43.5 鞘 艶石目鞘、返り角あり 小柄笄、赤銅魚子地高彫色絵、裏は研磨地、菊花図 小刀は銘細川正守 柄 親鮫に黒柄巻き 縁頭、四分一研磨地据紋象嵌色絵、松と笛吹く貴人の図 鍔 四分一研磨地無模様、耳魚子地 素銅切羽)付き。



【コメント】
 正守は、正義の嫡男で仙之助と言い、父と同じく美作国津山藩(現在の岡山県津山市)松平家に仕えました。父正義は、水心子正秀高弟で、大慶直胤と共に門下の双璧を成す名工です。正守も父同様、津山藩士でありながら、藩工も務めましたが、ほとんど津山には住しておらず、大半は江戸向島、現在の東京スカイツリーのお膝元に当たる、東京都墨田区立花付近にて鍛刀しました。今もその地に鎮座する吾嬬(あづま)神社の裏手には、当時森林が生い茂った小山があり、『吾嬬の森』又は『浮州(うきす)の森』と呼ばれていました。正守はここで鍛刀したと云い、茎に『於浮州森』などと切り添えた作も残っています。
 作品は弘化頃より見られ、安政五年に父正義が没すると家督を相続、廃刀令直前の明治八年頃まで作品が残っています。
 父同様、備前伝と相州伝を得意としますが、特に備前伝に傑作が多く、華麗な丁子刃は『細川丁子』と呼称されます。また父に比べて長尺豪壮で、幕末然とした造り込みの作を多く見受けます。
 本作は寸法九寸二分強、重ねの厚い短刀、湾れ互の目調の刃取りで、互の目丁子、角張った互の目、逆心の刃を交えた焼き刃は、刃中金筋、砂流しがうねるように掛かっています。純然たる匂い出来ではなく、刃沸の強い点が細川丁子の見所です。
 激生ぶ品で未鑑定ですが、探山先生の鞘書きに『父正義に近似したる細川丁子を焼いた典型的な作であり、且つ出来宜しい。』とあるように、特別保存までは100%保証、付属の外装も大変立派な作、小柄小刀も正守の作です。
 細川一門の代表鍛冶として、面目躍如たる出来映えを示した細川正守の代表作です。







 




商品番号:N-271 短刀 作陽幕下士細川正守(刻印) 探山先生鞘書き有り 拵え付き

価格: ¥698,000 (税込)
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