短刀 (菊紋)帝都住天国山城守寿山於浪華造之
(ていとじゅうあまくにやましろのかみじゅざん
なにわにおいてこれをつくる)
慶応二丙寅正月吉日(一八六六)
Tanto:Teitoju Amakuni Yamashironokami Juzan Naniwa
新々刀・摂津 江戸最末期
特別保存刀剣鑑定書付き

刃長:30.0(九寸九分強) 反り:僅かに内反り 元幅:2.93 元重ね:0.85 穴1


【コメント】
寿山は天国蔵之助と言い、幕末から明治初期に掛けて活躍した山城鍛冶です。
その出自に付いては、はっきりと分かっておらず、一説によると、埋忠明寿の末裔とも云われています。山城守を受領、茎に菊紋を切ります。
本作は重ねの厚い大振りな短刀、『帝都住』とありますが、江戸期までは京の都を指します。特別保存鑑定が付いていることからも分かるように、大きな疵なく真面目な作です。
表にある真の倶利伽羅は、埋忠彫り風ではなく、どちらかと言えば一竿子風のデザインかと思います。
ちなみに本刀は何故か沖縄県登録『七九六』号、これまで弊社では刀剣類を延べ二万振り扱ってきましたが、沖縄登録はこれで三振り目です。色んな意味で珍品です。
本誌初掲載、天国蔵之助寿山による大坂打ちの貴重な逸品、菊紋等を刻した銘振りも資料性が高いです。


お買いものガイド
