脇差し 備州長船重光
(びしゅうおさふねしげみつ)
文明十年八月日(一四七八) (金象嵌)片手打二ッ胴切落
六十九歳山野加右衛門尉永久(花押)
寛文六年丙午六月吉辰(一六六六)


Wakizashi:Bisyu Osafune Shigemitsu



古刀・備前 室町後期
特別保存刀剣鑑定書付き




刃長:53.0(一尺七寸五分弱) 反り:1.1 元幅:2.80
先幅:1.90 元重ね:0.80 先重ね:0.48 穴1




鎬造り、鎬高め庵棟低め、中切っ先。 表裏棒樋をハバキ上で角留める。 鍛え、小板目肌所々流れ心に良く詰み、地沸厚く付き、映り立ち、地景が細かに良く入り、地鉄精良。 刃文、直調で、刃縁沸匂い深く、やや沈み勝ちに締まり、刃中葉、小足、繊細な金筋掛かる。 帽子、直調で小丸に返る。 茎生ぶ、先刃上り栗尻、鑢勝手下がり。 銅に金着せ二重ハバキ。 時代研磨(小サビ、ヒケ、切っ先に細かなアタリ有り)。 白鞘入り。



【コメント】
長船重光は、諸説ありますが、初代を鎌倉末期の応長(一三一一~一二)頃とし、  以降室町末期まで八代に渡っており、初代は長船長光の子、二代は景光の子、三代は義光門人と云います。
本工は年紀からして五代、寛正(一四六〇~六六)から文明(一四六九~八七)頃の刀工です。
小板目、板目が所々流れ心に詰んだ綺麗な地鉄は、鎬寄りから幅広の映りが判然と立ち、穏やかな直調の刃文は、刃縁やや沈み勝ちに締まり、刃中葉、小足入り、繊細な金筋掛かるなど、上品で味のある直刃で、地刃も健全、疵は特にありません。
作刀から二百年近く経った寛文六年(一六六六)、山野加右衛門尉永久による『片手打二ッ胴切落』の金象嵌截断銘が茎に刻まれています。罪人の死体を二つ重ねたものを片手打ちにて切り落とすとは、何という斬れ味でしょうか。素人考えですが、両手で目一杯振り下ろせば、四ッ胴はいけるのではないでしょうか。
山野加右衛門永久は、江戸初期から前期に掛けて活躍した試し斬り名人、永久の試し銘は、寛永頃を始めとして、最後は寛文六年十二月まで残されており、翌年に七十歳で没しています。これ以降延宝、天和、貞享頃までは、子の勘十郎久英が受け継いでいます。本作は永久最晩年の金象嵌銘であり、また本作の如く、実年齢を添えた銘振りは大変希少です。
登録証は令和三年四月、鑑定も六月に取得したばかりの何処にも出てない激生ぶ品、現状小サビ等がありますので、ピシッと仕上げ研ぎを掛ければ、更に地刃が冴えるでしょう。
同工の代表作、且つ凄まじい斬れ味を誇る地刃美しい備前刀です。














【売約済】商品番号:N-965 脇差し 備州長船重光 文明十年八月日(一四七八) (金象嵌)片手打二ッ胴切落 六十九歳山野加右衛門尉永久(花押) 寛文六年丙午六月吉辰(一六六六) 特別保存刀剣鑑定書付

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