刀 陸奥会津住下坂甚兵衛為利
(むつあいづじゅうしもさかじんべえためとし)
寛文十年二月日(一六七〇)


Katana:Mutsu Aizuju Shimosaka Jinbee Tametoshi



新刀・陸奥 江戸前期 拵え付き
特別保存刀剣鑑定書付き




刃長:74.3(二尺四寸五分強) 反り:0.5 元幅:3.18
先幅:1.92 元重ね:0.82 先重ね:0.50 穴1




鎬造り、鎬高め庵棟尋常、中切っ先やや詰まる。 鍛え、小板目に板目交じり、所々流れて肌立ち、地沸厚く付き、地鉄良好。 刃文、湾れ乱れに互の目、蟹爪風の刃、箱掛かった刃を交え、刃縁沸匂い良く付いてやや沈み勝ちに締まり、刃中葉、小足入り、所々地に飛び焼き入る。 帽子、湾れ調で先大丸風に返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢大筋違い。 銅ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。
打刀拵え(江戸後期 全長107 柄長25.4 鞘 黒の呂塗りに一部削ぎ朱塗り 鯉口、鉄地毛彫、雲の図 下げ緒、深緑に生成り模様麻下げ緒 柄 焦げ茶革巻き柄 出し目貫、縁頭、鉄地毛彫雲龍図 鍔 鉄地丸形毛彫、目に金象嵌、雲龍図)付き。



【コメント】
奥州会津下坂鍛冶の祖は、甚兵衛為康で、越前の出身と云い、近江で義兄の下坂八郎衛門安綱に学びました。為康は、文禄から慶長初年、豊臣秀吉子飼いの重臣 加藤嘉明に仕え、朝鮮、関ヶ原、大坂の各役に従軍し、寛永四年、嘉明が会津藩主となると、それに従って会津へ移住、その地で鍛刀したのが始まりです。以降幕末明治期まで十代に渡ります。
本工の為利はその三代目、寛永十年生まれ、二代為勝(初代為康四男)の甥に当たり、初め太左衛門、後に甚兵衛と称しました。寛文九年、三代目を継承、加藤家に代わって藩主となった会津松平家の保科正之(徳川秀忠四男)に使えました。宝永元年、七十二歳没。
本作は寛文十年、同工三十八歳の頃作、前述のように、家督を継いで間もない頃の貴重な一振り、寸法二尺四寸五分強、反り浅く付き、切っ先詰まった典型的な寛文新刀です。
湾れ乱れに互の目、蟹爪風の刃、箱掛かった刃を交えた焼き刃は、刃縁やや沈み勝ちに締まり、刃中葉、小足入り、所々地に飛び焼きが入っています。 
同派は槍の現存作多く、銘も『奥州会津下坂』とのみ切る場合も多いため、年紀がなければ、代別も困難ですが、本作は長銘で切って、年紀も入っていますので、会津下坂鍛冶の研究に資する貴重な現存作となるでしょう。
僅かに地に鍛え肌もありますが、刀はすこぶる健全、江戸期の渋い外装付き、コレクション価値の高い会津下坂甚兵衛為利です。




















商品番号:N-966 刀 陸奥会津住下坂甚兵衛為利 寛文十年二月日(一六七〇) 特別保存刀剣鑑定書付き 拵え付き

価格: ¥980,000 (税込)
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