短刀 粟田口(生ぶ無銘)
(あわたぐち)


Tanto:Awataguchi



古刀・山城 鎌倉後期
特別保存刀剣鑑定書付き




刃長:24.6(八寸一分) 反り:内反り 元幅:2.27 元重ね:0.51 穴3(内2埋)



平造り、三つ棟尋常。 鍛え、小板目肌極めて良く詰み、所々肌立って流れ、地沸微塵に厚く付き、細かな地景繁く入り、淡く沸映り立ち、地鉄概ね精良。 刃文、直調で湾れ交じり、刃縁小沸付いて匂い深く明るく冴え、所々潤み、刃中小足入る。 帽子、直調で、先小丸に返る。 茎生ぶ、先切り、鑢不明。 銀に金着せ二重ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。 専用木箱付き。
合口拵え(江戸後期 全長43.5 鞘柄共に黒の呂塗りに金、銀、素銅の平蒔絵、雲の図 栗型 しとどめ赤銅、こじりには波紋図金蒔絵 柄には蒔絵に加えて、月の銀地平象嵌あり 下げ緒、萌黄、深緑、卯の花の三色唐組麻下げ緒 目釘は象牙)付き。  



【コメント】
粟田口派は、鎌倉初期の山城国に於いて三条、五条派に次いで興り、京物の名声をより一層高めた刀工群で、その流派名は、京の都と七道(東海道、東山道、北陸道、山陽道、山陰道、南海道、西海道)を結ぶ街道の入り口に設置された関所、粟田口(現京都市東区粟田口)付近で鍛刀したことに由来しています。世上、『粟田口=名刀の代名詞』であり、名だたる名工を多数輩出していますが、中々現存作を見ません。初祖は国家とされますが、現存作は皆無、その子に国友、久国、国安、国清、有国、国綱の六人兄弟がおり、国友の子に則国、則国の子に左兵衛尉国吉、国吉の子とも弟子とも伝えられるのが藤四郎吉光で、一門鎌倉初期から末期頃に掛けて活躍しています。
この時代には、いわゆる『後鳥羽院番鍛冶』制度が行われましたが、粟田口一派からは、六人兄弟の国友、久国、国安が選出されていることも、一派の名声を更に一段と高めています。
同派の作全般に共通するのは、地鉄の鍛錬が特に優れている点であり、その美麗な肌合いは『梨子地肌』と称されます。古伝書『解粉記(けふんき)』等によると、『鍛えはおそらく板目であるが、それと分からないほど密に詰まっており、来一派の地鉄に比べて、より青み掛かって潤いがあり、清澄である。』と評しています。
焼き刃は、上品な小沸出来の直刃、直刃調に小乱れ、小丁子の交じるものを基本とし、刃縁には二重刃の加わるものなどがあります。
本作は寸法八寸一分、やや内反りで三つ棟の生ぶ無銘短刀、鑑定では『粟田口』の極めが付されています。
小板目肌が梨子地状に良く詰んだ精良な地鉄は、所々肌立って流れ、地沸微塵に厚く付き、細かな地景繁く入り、淡く沸映りが立っており、直調で湾れ交じりの焼き刃は、刃縁小沸付いて匂い深く明るく冴え、所々潤み、刃中小足が入っています。
物打ちから上の焼き刃が少し弱く、茎が朽ち込んでいるのは残念ですが、重ねがしっかりとして重量感のある短刀で、鑑定同様、にわかに個銘までは極め難いですが、地刃の雰囲気、スタイル等からして、鎌倉後期の建治(一二七五~七八)、弘安(一二七八~八八)、正応(一二八八~九三)頃、粟田口国吉や藤四郎吉光と同時代の作と見るべきではないでしょうか。
付属の外装は江戸期の作、蒔絵の雰囲気が何ともお洒落、大変上質な逸品です。
小板目が極めて精緻に敷き詰められた鍛錬の見事さは必見の価値あり、同派の美点が存分に示された粟田口短刀です。














商品番号:O-581 短刀 粟田口(生ぶ無銘) 特別保存刀剣鑑定書付き 拵え付き 木箱付き

価格: ¥3,550,000 (税込)
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