槍 村正
(むらまさ)
Yari:Muramasa
古刀・伊勢 室町末期 最上作 拵え付き(鞘のみ)
特別保存刀剣鑑定書付き

刃長:15.1(五寸弱) 茎長:10.0 反り:なし 元幅:1.89 元重ね:0.95 穴1


【コメント】
千子村正は、徳川家に多くの禍をもたらしたことから、『妖刀村正』と恐れられ、徳川家には忌み嫌われ、一説によると、江戸時代には大名、旗本も所持することを禁じられたと伝わっています。その一方で、徳川家に恨みを持つ外様大名達は、『無銘』又は『廣正』、『正廣』などと改鏨するなどして秘かに愛用、特に幕末期には、徳川家に祟るとの伝説から勤皇の志士達に好まれ人気を博したとも云います。
そして何と言っても万人を魅了して止まないのはその凄まじい斬れ味、徳川家に忖度したためか、江戸時代に作られた業物位列には入っていませんが、その斬れ味は虎徹と同等かそれ以上、本来であれば間違いなく最上大業物にその名を連ねる刀工です。
本作は大変貴重な村正の平三角槍、これまでも本誌では、村正の在銘正真作を百振り程掲載致しましたが、平三角槍の在銘正真作は初掲載です。
現在は磨り上げて短刀用サイズになっており、全長で八寸三分弱です。
小板目肌詰み、所々流れ心に肌立つ地鉄は、白け映り立ち、互の目に箱掛かった刃、矢筈風の刃、小互の目を交えた焼き刃は、刃縁良く沸付いて二重刃、ほつれ掛かり、刃中金筋、砂流し掛かるなど、如何にも村正らしい典型的な作域を示しています。
地刃健全、サイズは小振りですが、大変良く出来ています。
一番槍と言う言葉もあるように、戦いの口火を切る一番手の武器であった槍は、刀に比べ圧倒的に多く造られましたが、消耗も激しいため、ほとんど残っておらず、本作のように良い状態で残っているものは大変貴重です。
古い昭和二十六年の登録証は、大分県『六三八』号、特別保存鑑定が付いたばかりの激生ぶ品です。
凄まじい斬れ味を誇る村正の槍、妖刀村正コレクションには絶対加えて頂きたい逸品、強くお薦めする稀少な村正槍です。




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