大脇差し(片手打ち打刀) 備州長船勝光
(びしゅうおさふねかつみつ)
永正三年二月日(一五〇六)
Ohwakizashi:Bishu Osafune Katsumitsu
古刀・備前 室町後期
保存刀剣鑑定書付き

刃長:58.9(一尺九寸一分強) 反り:2.2 元幅:2.79
先幅:1.74 元重ね:0.72 先重ね:0.45 穴3


【コメント】
本作は永正三年作の長船勝光、勝光と言えば右京亮勝光、その子である次郎左衛門尉勝光が有名であり、年紀からすれば、次郎左衛門尉と同時期の作ですが、銘振りがやや異なりますので、おそらくは同銘異人かと思います。
寸法一尺九寸一分強と寸が詰まって先反りの強いスタイルは、室町中後期の特色ある打刀姿を示しています。現在の寸法基準からすれば大脇差しですが、この時代には、本刀の如く二尺前後の打刀が最も流行し、片手の抜き打ちに適した造り込みであるため、茎も短い点が特徴です。
互の目乱れを主体とし、小互の目、やや角張った刃を交えた刃文を焼いており、ハバキ下が少し減っている感もありますが、この期に於ける備前鍛冶の典型的な打刀スタイル、出来を良く示した真面目な永正勝光です。




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