刀 二十七代兼元
(にじゅうしちだいかねもと)
昭和辛酉年一月吉日(昭和五十六年)(一九八一)


Katana:Kanemoto



現代・岐阜



刃長:75.8(二尺五寸強) 反り:2.0 元幅:3.30
先幅:2.47 元重ね:0.75 先重ね:0.55 穴1




鎬造り、鎬高め庵棟低い、中切っ先やや延び心。 表裏共に棒樋をハバキ下で掻き流す。 鍛え、小板目に流れ肌を交えてやや沈み勝ちに良く詰み、地沸厚く付き、地景良く入り、地鉄概ね精良。 刃文、小互の目乱れを主体として所々尖り心となり、刃縁匂い勝ちに小沸付き、やや沈み勝ちに締まり、刃中柔らかな金筋、砂流し掛かる。 帽子、乱れ込んで、先地蔵風に返る。 茎生ぶ、先浅い入山形、鑢鷹の羽。 銀ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。  



【コメント】
二十七代兼元は、金子達一郎と言い、大正十三年生まれ、岐阜県美濃市出身、昭和十二年、関市の日本刀鍛錬塾にて渡辺兼永に師事しました。同十九年、二十七代兼元を襲名、戦時中は海軍受命刀匠として活躍、孫六兼元、志津兼氏に範を取った作を得意としました。
本作は、同工五十七歳の頃の作、寸法二尺五寸強、切っ先延び心、身幅、重ねガシッとした力感溢れる一振り、同工の真骨頂とも言える、孫六兼元写しの自信作です。
小板目に流れ肌を交えた精良な地鉄、小互の目乱れを主体とした刃文は、所々尖り心となり、刃中柔らかな金筋、砂流し掛かり、帽子も乱れ込んで、先地蔵風に返っています。
画一的に整った三本杉ではなく、尖り心の刃を所々交え、刃縁も柔らかく焼くなど、本歌を忠実に再現しています。
鑑賞用としては勿論のこと、お好みの外装を付けて、最高級居合い刀としてもお楽しみ頂けます。刀身のみで806g。
五百年受け継がれてきた大名跡の二十七代目、現代の孫六兼元の登場です。














【売約済】商品番号:P-301 刀 二十七代兼元 昭和辛酉年一月吉日(昭和五十六年)(一九八一)

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