刀 生ぶ無銘(伝鈴木正雄)
(でんすずきまさお)
Katana:Mumei(Den Suzuki Masao)
新々刀・武蔵 江戸末期
得能一男鑑定書付き
刃長:70.1(二尺三寸一分強) 反り:1.5 元幅:3.10
先幅:2.27 元重ね:0.74 先重ね:0.51 穴1
【コメント】
本作は生ぶ無銘、作は江戸末期と鑑せられ、平成十二年(二〇〇〇)、得能一男先生が『伝鈴木正雄』と極めています。
寸法二尺三寸一分強、均整の取れたしっかりとした一振り、互の目乱れを主体とした刃文は、刃縁荒沸付いて匂い深く、刃中金筋、砂流し掛かる出来で、先生は清麿系と見て、最も褒めた極めを付けたものと思います。
あくまで無銘のため、見解が分かれると思いますが、地刃の雰囲気的には水心子系にも見えます。中でも正次にこんな出来があったかと思います。
今一度日刀保の鑑定に出すのも良いでしょう。いずれにしても中々魅力的な新々刀です。