刀 尻懸(無銘)
(しっかけ)
Katana:Shikkake
古刀・大和 南北朝期
特別保存刀剣鑑定書付き

刃長:70.7(二尺三寸三分) 反り:2.4 元幅:3.10
先幅:2.00 元重ね:0.68 先重ね:0.38 穴2


【コメント】
尻懸一派は、鎌倉末期の則長を事実上の祖とし、門人には則永、則直、則国、則真、則貞などがいますが、現存作はまず見ません。則長も室町期に掛けて同銘が数代続くものの、在銘正真作は極僅かです。
鑑定等の極めに於いて、南北朝期を下らない作を『尻懸』、室町期以降の作を『尻懸後代』と呼びます。
作風は、鎬高く、鎬幅広く、鍛えには柾目が目立ち、刃は直刃基調でほつれが掛かるなど、大和物全般に共通する特色を見せますが、刃中に連れた小互の目を交える点に大きな見所があります。
本作は『尻懸』極めが付された佳品、南北朝期の作と鑑せられ、寸法二尺三寸三分、反り深めに付いた勇壮なスタイルです。
刃縁にほつれ、二重刃、打ちのけ、刃中金筋、砂流し烈しく掛かる出来で、地に少し鍛え肌があり、刃が弱くなっている箇所もありますが、寸法充分で姿も良く、金着せ二重ハバキ付きです。
刃縁が判然としないほど豊富な沸の働きは、大変見応えがあります。
南北朝期を下らない大和物を楽しめる佳品です。


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