短刀 来国俊(生ぶ無銘)
(らいくにとし)


Tanto:Raikunitoshi



古刀・山城 鎌倉末期
最上作 拵え付き
第四十二回重要刀剣指定品
探山先生鞘書き有り




刃長:27.5(九寸一分弱) 反り:僅かに内反り 元幅:2.45 元重ね:0.63 穴3(内1埋)



 平造り、三ッ棟低い。 鍛え、小板目肌が良く詰んだ鍛えは、地沸厚く付き、流れ肌が肌立ち、棟寄りから沸映りが広範囲に渡って判然と立ち、地鉄良好。 刃文、僅かに湾れを交えた直刃調の焼き刃は、物打ち付近にほつれこころがあり、刃縁小沸付いて匂い深く、刃中柔らかな金筋掛かり、匂い口も明るく冴える。 帽子、直調で先掃き掛け小丸に返る。 茎生ぶ(振袖形)、先極浅い栗尻、鑢浅い勝手下がり。 銀に金着せ二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。
 上短刀拵え(現代作 全長43センチ 鞘 黒の呂鞘 小柄、赤銅研磨据紋象嵌色絵 下げ緒卯の花色 柄 親鮫に茶柄巻き 縁頭、赤銅魚子地据紋象嵌金色絵、丸に三階松紋図 目貫、赤銅魚子地毛彫丸形目貫、葵紋図 鍔 角 素銅に金着せ切羽 拵え専用素銅に金着せハバキ有り)付き。



【コメント】
 来国俊(生ぶ無銘)の重要刀剣短刀、地刃の出来、冴え、姿、振り袖茎、無銘なれど同工意外に紛れのない典型作優品、全てに於いて格調高い鎌倉期の名短刀です。
 来国俊は、国行の子として仁治二年(一二四一)に生まれ、来派に於いて、最初に『来』の字を冠した刀工で、以後皆がこれに倣いました。
 古来より来国俊は、銘に『来』を冠しない『二字国俊』との関係に付いて、同人説と別人説が論じられてきましたが、近年の重要図譜でも『両者の製作年紀を合わせると、弘安元年(一二七八年)から元亨元年(一三二一年)までの約四十年、一人の刀工による作刀期間と考えても決して無理な年数ではない。』としており、現在は二字国俊を前期、来国俊を後期とする同人説が有力視されています。
 二字国俊時代の作に国宝はなく、来国俊時代に五口、両時代を合わせると、重要文化財十三口、重要美術品三十四口の指定品があります。この指定数は、勿論同派にあって最多であり、名実共に同派の最高峰と言えるでしょう。
 国俊には優美な太刀の他、短刀にも傑作が多く、ほぼ同時代の粟田口国吉、藤四郎吉光、新藤五国光と並び立つ短刀の名手として、数々の名作を残しています。
 作風は、二字国俊が国行を思わせる身幅しっかりとして、猪首切っ先の豪壮な姿に、丁子の目立つ華やかな乱れを焼くのに対して、来国俊は小切っ先で細身、若しくは中切っ先で尋常な姿に、直刃、直刃調に小模様の乱れを交えた温和な出来が多く見られます。
 本作は生ぶ無銘、寸法九寸一分弱と同工としてはやや寸が延び、三ッ棟で重ねがやや厚めの造り込みを示しています。
 探山先生鞘書き、重要図譜には、『姿、地刃の出来、綺麗な小丸に返る富士形帽子、茎が振り袖風で先が張りごころとなる様は、同工晩年に当たる、元応(一三一九~二一年)年紀の作に酷似しており、無銘なれども同工作に紛れなし。』という内容の記載があります。
 小板目肌が良く詰んだ鍛えは、鉄色青く澄んで、地沸厚く付き、所々強い流れ肌を交えて、棟寄りから沸映りが広範囲に渡って判然と現れるなど、素晴らしい来地鉄を示しており、僅かに湾れを交えた直刃調の穏やかな焼き刃は、物打ち付近にほつれごころのある何とも典雅な刃文で、刃縁小沸付いて匂い深く、刃中柔らかな金筋掛かり、匂い口も明るく冴えています。
 付属する外装は、三階松紋の入った赤銅魚子地縁頭など、時代金具を使った品の良い作です。白鞘用として、銀に金着せ二重ハバキ、拵え用として、銅に金着せハバキが付属しています。
 来国俊が来派筆頭鍛冶としての実力を遺憾なく示した名短刀、来物王道の地鉄、直刃を存分にお楽しみ下さい。おそらくは大名道具として、名将から名将へと伝えらえてきた名品、これは強くお薦めさせて頂きます。














商品番号:V-1718 短刀 来国俊(生ぶ無銘) 第四十二回重要刀剣指定品 探山先生鞘書き有り 拵え付き

価格: ¥3,800,000 (税込)
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