生ぶ太刀 来国俊
(らいくにとし)


Tachi:Rai Kunitoshi



古刀・山城 鎌倉後期 最上作
第四十九回重要刀剣指定品
探山先生鞘書き有り




刃長:77.4(二尺五寸五分強) 反り:2.7 元幅:2.87
先幅:1.56 元重ね:0.76 先重ね:0.45 穴2(内1忍)




鎬造り、鎬高め庵棟低い、小切っ先。 鍛え、小板目良く詰み、所々流れて肌立ち、沸映り立ち、地沸微塵に厚く付き、細かな地景入り、地鉄概ね精良。 刃文、細直調で、小互の目、小丁子を交え、刃縁小沸付いて匂い深く、やや潤み心に明るく、刃中小足、葉入る。 帽子、直調で先小丸風に返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢切り。 銅に金着せ二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。




【コメント】
来国俊の重要刀剣、大変貴重な生ぶ太刀、優美で気品溢れる姿、同工の本領が存分に発揮された名品です。
来国俊は、国行の子として仁治二年(一二四一)に生まれ、同派中最初に『来』の字を冠した刀工で、以後皆がこれに倣いました。
銘に『来』を冠しない『二字国俊』時代の作を合わせると、国宝五口、重要文化財十八口、重要美術品三十七口を数えますが、これは勿論同派中最多であり、名実共に同派の最高峰と言えるでしょう。
作風は、二字国俊が身幅しっかりとして、猪首切っ先の勇壮な姿に、丁子の目立つ華やかな乱れを焼くのに対して、来国俊は小切っ先で細身、若しくは中切っ先で尋常な姿で、直刃調に小模様の乱れを交えた温和な出来が多く見られます。刀姿は、同時期の備前物などが腰反りであるのに対し、同派は反りの中心が真ん中にくる京反りを基本としています。
本作は来国俊の生ぶ在銘太刀、平成十五年(二〇〇三)、第四十九回の重要刀剣指定品です。
寸法二尺五寸五分強、京反り深く踏ん張りの付いた太刀姿は、何とも優美で感動的です。
生ぶ穴の上、棟寄りに、比較的大振りな三字銘が鮮明に残されています。
年紀はありませんが、図譜、探山先生鞘書きにもあるように、その銘振りから正応(一二八八~九三)~永仁(一二九三~九九)頃の作であることが分かります。
因みに同工が太刀に年紀を切る場合、裏ではなく、銘の下に続けて切り添えます。これは来国光、備中青江派、備前雲類の太刀にも見られます。
良く詰んだ精美な小板目肌は、所々流れて肌立ち、地色明るく、沸映り立ち、地沸微塵に厚く付き、細かな地景入り、細直調で、小互の目、小丁子を交えた焼き刃は、刃縁小沸付いて匂い深く、やや潤み心に明るく、細かな湯走り状の飛び焼きが点続し、刃中小足、葉が入っています。
本刀はあの元寇(蒙古襲来)とほぼ同じ時期の作、作刀から八百年近く経過しているわけですから、研ぎ減りもありますが、来国俊の生ぶ在銘は初掲載です。
探山先生鞘書きには、『姿態優美且つ気品に溢れ、地刃共に典雅で、同工の本領が遺憾なく発揮されている。珍々重々。』、図譜には、『来国俊の典型的な作風を表しており、格調すこぶる高く、特に地鉄の精良さは特筆される。』とあります。
とにかく魅力的な来国俊の生ぶ在銘太刀、次はいつご紹介出来るのか皆目見当が付きません。
この姿及び鉄の美しさは、八百年近く経過しても何ら変化はありません。生ぶの姿に勝るものなし、これは絶対に見過ごせない来国俊です。




















【売約済】商品番号:V-1956 生ぶ太刀 来国俊 第四十九回重要刀剣指定品 探山先生鞘書き有り

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