刀 一文字(無銘)
(いちもんじ)


Katana:Ichimonji(Mumei)



古刀・備前 鎌倉中期~末期
第十九回重要刀剣指定品
寒山先生鞘書き有り




刃長:69.5(二尺二寸九分強) 反り:2.0 元幅:3.05
先幅:2.00 元重ね:0.67 先重ね:0.41 穴2




鎬造り、鎬高め庵棟尋常、中切っ先。 表裏棒樋を茎途中で掻き流す。 鍛え、小板目に小杢目、板目を交えて良く詰み、地色明るく、地沸微塵に厚く付き、細かな地景入り、丁子映り判然と立ち、地鉄精良。 刃文、丁子乱れを主体に、互の目、小互の目、小丁子を交え、刃縁匂い勝ちに小沸付いて締まり、刃中丁子足、葉繁く入り、地に飛び焼き交じる。 帽子、僅かに乱れ焼き深く、先小丸風に返る。 茎大磨り上げ、先切り、鑢勝手下がり。 銅に金着せ二重ハバキ(被せ部分は金無垢で熨斗図透かし入り)。 時代最上研磨。 白鞘入り。



【コメント】
福岡一文字の重要刀剣、同派最盛期に於ける華美な一文字丁子の典型作です。
一文字派は、鎌倉初期に興り、以後南北朝期に掛けて福岡、吉岡、片山、岩戸の地に栄えて多数の名工を輩出しました。中でも福岡は、一文字派の中で最も古く、事実上の祖である則宗を始め、代表工には延房、宗吉、助宗、行国、助成、助延、信房などがいます。福岡でもこれら初期の刀工は、それ以前までの古備前派の作風を踏襲し、直調に小丁子を交えた穏やかな作風を本位としました。福岡一文字同派の中でも、この時期の鍛冶を『古一文字』と呼びます。
鎌倉中期になると、同派は最盛期を迎え、華麗で絢爛たる丁子乱れの作風を展開、この期を以て、後世まで最高芸術と評される『一文字丁子』の完成を見ることとなります。この期の代表工には助真、吉房を筆頭に、吉平、吉用、吉元、助宗などがいます。中でも助真は、後に相州鎌倉へ移住、鎌倉鍛冶の開拓者になったと伝えており、『鎌倉一文字』の呼称があります。
また同派からは後鳥羽院御番鍛冶を七名も輩出されており、当時の一派の実力を窺い知ることが出来ます。
本作は大磨り上げ無銘ながら『一文字』と極められた優品、昭和四十五年(一九七〇)、第十九回重要刀剣に指定されています。
寸法二尺二寸九分強、上品で美しい姿で、個銘までは極め難いものの、格調高い地刃の出来からして、福岡一文字の作と考えられる優品、図譜によると、時代は『鎌倉中期~末期』としています。
小板目に小杢目、板目を交えて良く詰んだ精良な備前地鉄は、地色明るく、地沸微塵に厚く付き、細かな地景入り、丁子映りが判然と立っています。丁子乱れを主体に、互の目、小互の目、小丁子を交えた刃文は、刃縁匂い勝ちに小沸付いて締まり、刃中丁子足、葉繁く入り、地に飛び焼き交じるなど、同派最盛期の典型作と言えるでしょう。
寒山先生鞘書きにも、『一文字 出来見事。』とあります。
銅に金着せ二重のお洒落なハバキは、被せ部分が金無垢で、縁起の良い熨斗(のし)図を透かしてあります。
古い登録証は昭和二十六年の兵庫県登録、地刃健やかで鍛えも美しく、映りも素晴らしいなど、とにかく鉄質の良さを感じる名品、本歌の一文字丁子を存分に堪能出来る鎌倉太刀、見逃せない福岡一文字です。






















【売約済】商品番号:V-1971 刀 一文字(無銘)  第十九回重要刀剣指定品 寒山先生鞘書き有り

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