刀 無銘(伝古備前信房)

Katana:Mumei(Den Kobizen Nobufusa)



古刀・備前 平安末期 最上作
第十六回重要刀剣指定品
寒山先生並びに探山先生鞘書き有り
十三代本阿弥光忠折紙付き




刃長:61.9(二尺四分強) 反り:1.2 元幅:2.46
先幅:1.63 元重ね:0.54 先重ね:0.36 穴3




 鎬造り、鎬高め庵棟低い、小切っ先。 鍛え、小板目肌良く詰み、所々流れ心に上品に肌立ち、淡く映り立ち、地沸厚く付き、地景入り、地鉄良好。 刃文、丁子に互の目、小乱れ、小丁子を交え、刃縁沸匂い一際深く潤むように明るく、刃中葉、小足入り、金筋、砂流し掛かる。 帽子、小乱れ調で沸付き、先掃き掛け僅かに返る。 茎大磨り上げ、先切り、鑢筋違い。 金無垢二重ハバキ。 時代最上研磨。 新白鞘入り(古鞘有り)。



【コメント】
 古備前信房(無銘)の重要刀剣、古刀最上作且つ同派代表工の典型作優品、最高権威本阿弥光忠折紙が附帯した平安末葉の典雅なる名品です。
 古備前とは、平安末期から鎌倉初期頃に掛けて備前の地に興った刀工群、及びその作刀の総称で、鎌倉中期頃までその活躍が見られます。三条宗近と同時代とされる友成、最も現存作の多い正恒を始め、信房、助包、恒光、真恒、吉包、利恒、『備前三平』と呼ばれる高平、包平、助平などがその代表工に挙げられます。
 同派の一般的な作風は、腰反り高く踏ん張りがありながら、先へ行って伏せ気味となって小峰に結ぶ太刀姿、板目に細かな地景を交えて乱れ映り立つ鍛え、刃文は、直刃か浅い湾れを基調として、刃中小乱れ、小丁子、互の目を交えて、刃沸良く付き、刃中金筋、砂流し掛かる出来が大半で、華やかに乱れるものはほとんど見られません。
 本作は磨り上げ無銘ながら『伝古備前信房』の極めが付されており、昭和四十二年、第十六回の重要刀剣指定品です。
 寸法二尺四分強、小切っ先で細身の優美な太刀姿を示しています。
 信房は、一説によると、『備前三平』らの父とも師とも伝わり、古刀最上作、同派を代表する名工です。
 活躍期は平安末期の元暦(一一八四~八五年)頃、国宝一口、重要文化財五口、重要美術品一口を数え、これ以外にも御物となっている生ぶ在銘太刀は、『十万束信房』の号が付されており、同工代表作としても有名です。『十万束』とは『稲束十万束』の意で、当時相当高額な代付けであったため、この号が付されたと云います。 
 小板目肌良く詰み、所々流れ心に上品に肌立ち、淡く映り立ち、地沸厚く付き、地景入り、丁子に互の目、小乱れ、小丁子を交えた焼き刃は、刃縁沸匂い一際深く潤むように明るく、刃中葉、小足入り、金筋、砂流し掛かる。時代相応の研ぎ減りは多少ありますが、所々細かな飛び焼き、腰元には二重刃風の沸筋掛かるなど、如何にも古調な出来を示しています。
 本刀には、宝永七年(一七一〇年)、十三代本阿弥光忠による『備前国信房』極めの折紙が附帯しており、『代金五枚』の代付けがされています。
 本阿弥光忠は、本阿弥本家十三代当主で、折紙は元禄九年(一六九六年)~享保十年(一七二五年)まで残されており、同年九月没。
 本阿弥本家の折紙でも、特に十三代光忠までのものは、鑑定が厳格で信用が置けるため、『古折紙』又は『上折紙』と呼ばれ珍重されます。
 また光忠が八代将軍吉宗の命により編纂したのが、かの有名な『享保名物帳』、その光忠の折紙となれば、無論最高権威です。
 探山先生鞘書きには、『深い味わいと高い風格を示す優品也。』とあり、古い登録証は昭和二十六年の東京登録で、金無垢の二重ハバキも重厚感タップリです。
 この度白鞘を新調致し、鞘書きのある大事な古鞘にはつなぎを入れましたので、大切に保管して頂けます。
 本阿弥光忠が太鼓判を押した古備前信房の典型作、平安末葉の典雅なる古備前太刀をご堪能下さい。





 

 






商品番号:V-1830 刀 無銘(伝古備前信房) 第十六回重要刀剣指定品 寒山先生並びに探山先生鞘書き有り 十三代本阿弥光忠折紙付き

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