刀(福岡一文字写し) 義弘(二唐)(よしひろにがら)
昭和五十二年十二月日(一九七七)
Katana:Yoshihiro(Nigara)
現代・青森

刃長:70.8(二尺三寸四分弱) 反り:2.0 元幅:3.27
先幅:2.45 元重ね:0.76 先重ね:0.54 穴1
鎬造り、鎬高め庵棟低め、中切っ先。 鍛え、小板目肌やや沈み勝ち良く詰み、所々細かく肌立ち、地沸良く付き、地景入り、地鉄良好。 刃文、互の目丁子乱れ主体で、大房丁子、重花丁子、小互の目を交え、刃縁匂い勝ちに明るく締まり、刃中丁子足良く入る。 帽子、湾れ込んで焼き深く先小丸風に返る。 茎生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢筋違い。 銅に金着せ二重ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。
【コメント】
二唐(にがら)一門は、江戸初期、陸奥国弘前藩初代藩主、津軽為信より御用鍛冶の命を受けて以来、四百年続く名門鍛冶家系です。明治期以降は、二唐主呂(義信)、その子に当たる二唐広(国俊)、二唐保(義弘)、二唐久(国吉)兄弟らが活躍、長兄の国俊は、昭和五十六年に無鑑査に認定されており、現在も一族らが青森県弘前市にて二唐刃物鍛造所を経営しています。
義弘は、二唐保と言い、前述のように二唐兄弟の次男、大正五年生まれ、父義信に学び、山城伝、備前伝を得意としました。
本作は、昭和五十二年、同工六十一歳の頃の作、寸法二尺三寸四分弱、元先身幅しっかりとした勇壮な一振りで、鎌倉中期の備前福岡一文字を写した華やかな優品です。
互の目丁子乱れ主体の刃は、大房丁子、重花丁子、小互の目を交え、刃縁匂い勝ちに明るく締まり、刃中丁子足良く入るなど、盛期の一文字丁子を忠実に再現しています。
同工は既に亡くなっていますので、貴重な現存品、金着せ二重ハバキ付き、二唐保義弘の自信作です。



