刀 長船義景(無銘)
(おさふねよしかげ)
Katana:Osafune Yoshikage(Mumei)
古刀・備前 南北朝期
特別保存刀剣鑑定書付き

刃長:62.7(二尺七分弱) 反り:1.2 元幅:3.17
先幅:2.27 元重ね:0.65 先重ね:0.45 穴2
鎬造り、鎬尋常丸棟低い、大切っ先やや鋭角となる。 表裏共に棒樋を掻き通す。 鍛え、杢目に板目、流れ肌を交え、所々大模様となり、地色やや黒み勝ち、地沸厚く付き、地景良く入り、筋状の映り立ち、地鉄良好。 刃文、小湾れ、小互の目、小丁子、小乱れ、尖り風の刃が入り乱れ、刃縁良く沸付いて匂い深く、やや沈み勝ち所々潤み、細かな飛び焼き掛かり、刃中金筋、砂流し掛かる。 帽子、小乱れ調で、先突き上げてやや尖り風に返る。 茎大磨り上げ、先栗尻、鑢切り。 銅に金鍍金ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。
【コメント】
本作は、大磨り上げ無銘ながら、『長船義景』の極めが付された一振りです。
義景の出自に付いては、古来より兼光門説、長義門説など諸説ありますが、近年の研究では、逆鏨を多用した銘振りから、長光門下の近景や盛景と同族であるという見方が有力です。初二代があり、活躍期は南北朝初期から末期まで、備前物にあって刃沸の強い作風から、兼光、長義、兼長、盛景らと同様、相伝備前鍛冶の代表であり、重要文化財二口、重要美術品二口を数える名工です。
南北朝期特有の幅広で切っ先の延びた大柄な姿、小湾れ、小互の目、小丁子、角張った刃、尖り風の刃など、多種の刃を交え、総体的に焼き刃が小模様となり、薙刀や薙刀直しが多く見られるのも特徴です。
本作は、大切っ先やや鋭角となった勇壮な姿、杢目に板目、流れ肌が、所々大模様にうねる地鉄、筋状の淡い映り、刃形など、前述した義景の特徴が良く示されています。
時代相応の研ぎ減りはありますが、大きな欠点なく、特に帽子はスカッと冴えて状態が良く、大変見応えがあります。



