脇差し 武州住安貞(武蔵太郎安国門人)
(ぶしゅうじゅうやすさだ)
真廿五折作之
Wakizashi:Bushuju Yasusada
新刀・武蔵 江戸中期
特別保存刀剣鑑定書付き

刃長:52.9(一尺七寸五分弱) 反り:1.6 元幅:3.11
先幅:2.40 元重ね:0.85 先重ね:0.63 穴1
鎬造り、鎬高く庵棟尋常、中切っ先。 鍛え、小板目詰み、一部強い柾流れ心交じり、地沸良く付き、地景入り、地鉄良好。 刃文、互の目に小互の目、湾れ、箱掛かった刃を交え、刃縁良く沸付いて匂い深く明るく冴え、一部筋状の湯走り掛かり、刃中小互の目足入り、金筋、砂流し烈しく掛かる。 帽子、湾れ調で沸付き、先掃き掛け返る。 茎生ぶ、先急な刃上り栗尻、鑢化粧大筋違い。 銅ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。
【コメント】
安貞は、武州下原一派、武蔵太郎安国門人に当たります。
鑑定書にもあるように江戸中期正徳(一七一一~一六)頃の刀工、本作は、元先身幅、重ねガシッとして、ズシッと重い脇差しです。
大湾れで箱掛かった刃取りですが、刃中互の目、小互の目が細かく入って、刃縁に金筋、砂流し烈しく掛かる出来で、一部沸裂け、沸崩れ状を呈しています。
裏の地にやや強めの柾割れが出ていますが、特別保存がピシッと付いており、地刃は健全です。
茎裏の『真廿五折作之』は、鍛錬法を刻したものかと思います。師安国には、『真十五枚甲伏作』などと刻まれたものをまま見受けますが、本作は、『真廿五折』とありますから、更に増して折返し鍛錬したという意でしょうか。
刃が大変良く出来ており、銘振りも貴重、中々魅力的な一振りです。
