脇差し(おそらく造り) 筑州住宗勉作
(ちくしゅうじゅうそうつとむさく)
平成丁丑年仲秋(一九九七)(平成九)


Wakizashi:Chikushuju So Tsutomu



現代・福岡
無鑑査刀匠




刃長:32.2(一尺六分強) 反り:0.6 元幅:2.93 元重ね:0.72 穴1



おそらく造り、鎬すこぶる高く庵棟尋常、大切っ先。 鍛え、板目流れ心に上品に肌立ち、地沸厚く付き、地景入り、地鉄良好。 刃文、互の目乱れを主体に、角張った刃、小互の目、箱掛かった刃を交え、刃縁匂い勝ちに小沸付いて明るく締まり、刃中繊細な金筋、砂流し掛かる。 帽子、刃文のまま乱れ込んで焼き深く、先掃き掛け返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢大筋違い。 銀に金鍍金二重ハバキ。 時代研磨(小サビ、切っ先にアタリ有り)。 白鞘入り。  



【コメント】
宗勉は、昭和二年生まれ、本名を勝と言い、福岡市博多区山王で鍛刀しました。昭和二十一年から、父正光に師事し、昭和三十年には、新作名刀展に初出品、その後文化庁長官賞、薫山賞など数多くの特賞を受賞し、平成二年に無鑑査に認定、平成二十七年二月、八十八歳没。
門下には、子の兼好、昌親(無鑑査)兄弟がおり、その技を継承し、現在も活躍しています。
作風は、各伝法をこなしますが、特に相州伝、相伝備前を得意としています。各時代の名工の写し物も得意ですが、特に『清麿写し』に於いては、同工の右に出る者はいないでしょう。
本作は平成九年、同工七十歳頃の作、いわゆる『おそらく造り』の小脇差しです。
本歌は室町末期作、駿河の島田助宗の短刀(寸法七寸六分弱)で、武田信玄の差し料であったと伝わる名刀です。差し表のハバキ上、鎬筋をまたぐように、『おそらく』の文字が陰刻されていることから、この名が付けられたと云われています。
『おそらく造り』の定義としては、切っ先の長さが、刃長の半分以上を占める造りを言い、『おそらく』の語源に付いては、諸説あるものの、『恐らくこんな造り込みは、他にないであろう。』の意であるとされています。
助宗以降、『おそらく造り』の作例は、各時代に見られますが、新刀期では島田一派の出自である山城守国清、新々刀期では源清麿、斎藤清人、栗原信秀、羽山円真など清麿系に多く、大慶直胤系などにもあり、現代刀匠でも時折見られます。
本作はその出来からして、清麿の『おそらく短刀』の写しと鑑せられます。
清麿の作は寸法七寸程、本作は寸法一尺六分強、切っ先だけで七寸二分弱ありますので、本歌及び清麿の作に比べ、二回り程大柄で格好良いです。
前述したように、同工の清麿写しは本当に上手く、本作も忠実に再現されています。宗勉の『おそらく造り』は本誌初掲載、加えて同工の真骨頂である『清麿写し』となれば、確実に押さえて下さい。








商品番号:P-186 脇差し(おそらく造り) 筑州住宗勉作 平成丁丑年仲秋(一九九七)(平成九) 無鑑査刀匠

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