脇差し 飛騨守藤原氏房
(ひだのかみふじわらのうじふさ)


Wakizashi:Hidanokami Fujiwarano Ujifusa



新刀・尾張 江戸初期 業物
特別保存刀剣鑑定書付き




刃長:45.4(一尺五寸弱) 反り:1.3 元幅:3.44
先幅:3.19 元重ね:0.82 先重ね:0.65 穴1




 鵜の首風造り、鎬高く庵棟尋常、大切っ先。 表裏薙刀樋に添え樋をハバキ下で掻き流す。 鍛え、板目が流れ心に上品に肌立ち、地景が繁く入り、地沸厚く付き、地鉄良好。 刃文、互の目乱れを主体とし、箱掛かった刃、小互の目を交え、刃縁の沸匂い深く、明るく締まり気味、刃中ムラ沸付き、葉、足良く入る。 帽子、乱れ込んで沸付き、先掃き掛けて返り長く鎬地を烈しく焼き下げる。 茎生ぶ、先栗尻、鑢筋違い。 銅に金鍍金二重ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。



【コメント】
 飛騨守氏房は、永禄十年、若狭守氏房の嫡子として美濃関に生まれました。十一歳で織田信孝(信長の三男)に仕えました。数年後、岐阜で鍛刀していた父若狭守と共に尾張清洲へ移り、天正十六年頃から父の元で本格的に鍛刀を学び、父没後は、初代信高に師事したと伝えています。天正二十年、関白豊臣秀次より飛騨守を受領、慶長十五年に名古屋城下へ移住、寛永八年、子の備前守氏房に家督を譲り、同年十月、六十五歳で没。
 作風は、身幅広く、反り浅め、鎬高めでガシッとして、切っ先は中切っ先延び心のものが大半で、典型的な慶長新刀姿を示します。
 地鉄は、小板目が良く詰んで地沸が厚く付くもの、板目に杢目が交じって肌が流れ心になるものがあり、刃文は、大互の目乱れで尖り刃交じるもの、湾れに互の目、丁子の交じるもの、直刃調に小湾れ交じるものがあります。 
 活躍期は天正末年から慶長末年頃までとされていますが、年紀作はほとんど見られません。
 本作は寸法一尺五寸弱、グーッと伸びた切っ先は11㎝、元幅3.44㎝、先幅も3.19㎝ある豪壮無比な慶長新刀脇差しで、新々刀のような健全さを誇っています。
 板目が流れ心に上品に肌立つ地鉄、互の目乱れを主体とした刃文は、箱掛かった刃、小互の目を交え、刃縁明るく締まり気味で、刃中ムラ沸付き、葉、足が良く入っています。帽子も乱れ込んで焼き深く、返り長く鎬地を烈しく焼き下げています。
 これまでも飛騨守の脇差しは何振りか掲載しましたが、ここまで豪快な作は初掲載、後に『鬼の包丁』秦光代、源清麿などが得意としたスタイルです。
 覇気溢れる飛騨守氏房の会心作です。












商品番号:M-943 脇差し 飛騨守藤原氏房 特別保存刀剣鑑定書付き

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