短刀 信国(初代)(無銘)
(のぶくに)


Tanto:Nobukuni(Mumei)



古刀・山城 南北朝中期
特別保存刀剣鑑定書付き




刃長:29.6(九寸八分弱) 反り:0.5 元幅:3.33 元重ね:0.37 穴4(内1埋)



平造り、三ッ棟尋常。 鍛え、小板目詰み、板目、杢目、流れ肌を交えて肌立ち、地景良く入り、断続的に沸映り立ち、地沸厚く付き、地鉄良好。 刃文、直湾れ調で、小乱れを交え、刃縁の沸匂い深く、細かなほつれ、二重刃風の湯走りを交えて明るく冴え、刃中金筋、砂流し頻りに掛かる。 帽子、直調で沸付き、先掃き掛け返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢筋違い。 銅に金鍍金ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。  



【コメント】
 京信国は、了久信(了戒の子)の孫と伝えられる来一族の刀工でありながら、相州貞宗にも師事し、その作風を良く継承したことから、『貞宗三哲』にもその名を連ねる名工です。
 活躍期は、南北朝中期の延文、貞治頃で、その作風は、小板目、板目が詰んだ鍛えに、来風の直刃と、貞宗風の沸の強い湾れ乱れ刃があり、直刃、乱れ刃に関わらず、刃寄りには、柾掛かって流れる肌合いが見られます。後代になると、湾れ調の作は減り、互の目調の乱れ刃が多くなります。
 初代の現存作は、寸延びで重ね薄めの大柄な平身脇差し、短刀が大半で、正真確実な在銘太刀は未だ発見されていません。
 信国一派の伝統は、その後『応永信国』と呼ばれる、左衛門尉信国、式部丞信国らが継承、更に分派して越後国の山村正信一派、豊前国宇佐の筑紫信国一派、新刀期には筑前信国一派へと受け継がれています。
 また同派は、代々彫り物を得意としており、素剣、梵字といった簡素なものから、櫃内に真の倶利伽羅の浮き彫りなど濃厚なものまで多種多彩ですが、初代には簡素なものが多く、濃厚な作は、応永信国に多く見られます。
 本作は生ぶ無銘ながら信国(初代)と極められた一振り、寸法九寸八分弱、浅く先反り付き、身幅広く重ねの薄い造り込みは、典型的な延文貞治姿を示しています。幅広な茎の形状は如何にも初代らしいスタイルです。
 小板目詰み、板目、杢目、流れ肌を交えて肌立つ地鉄は、地景良く入り、断続的に沸映り立ち、直湾れ調で小乱れを交えた刃文は、刃縁の沸匂い深く、細かなほつれ、二重刃風の湯走りを交えて明るく冴え、刃中金筋、砂流し頻りに掛かるなど、穏やかな刃調ながら刃中も良く働いています。
 地に少し緩みもありますが、京物の鉄味の良さ、初代信国の高い技量をお楽しみ頂ける佳品です。








【売約済】商品番号:N-284 短刀 信国(初代)(無銘) 特別保存刀剣鑑定書付き 

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