脇差し 美濃関藤原家久
(みのせきふじわらのいえひさ)
Wakizashi:Minoseki Fujiwarano Iehisa
新刀・美濃 江戸前期
保存刀剣鑑定書付き
本阿弥光遜先生鞘書き有り

刃長:55.0(一尺八寸二分弱) 反り:1.3 元幅:3.16
先幅:2.31 元重ね:0.80 先重ね:0.63 穴1


【コメント】
家久は新刀美濃関鍛冶、関七流得印派の刀工、得印派と言えば、兼久、兼辰が代表工ですが、江戸初期、兼久は家久に改めており、その一人が同工に当たります。
本作は寸法一尺八寸二分弱、身幅、重ねのガシッとした勇壮な脇差し、貴重な正真現存作です。
古市喜兵衛尉と称し、万治三年、天和三年の年紀作が残されており、天和三年の作は、愛宕山への奉納刀で、『生年四十八歳』と刻まれていることから、寛永十三年生まれであることが分かります。また『於飛騨高山作之』と刻まれた作も残されています。
互の目乱れを主体とした焼き刃は、小互の目、丁子風の刃、尖り風の刃を交えて所々やや逆掛かり、物打ち付近は特に焼き高く、刃縁荒沸付いて明るく締まっています。帽子も焼き深くほぼ一枚風となり、返り長く棟寄りを断続的に焼き下げています。
地に僅かに鍛え肌がある程度、特別保存までは全く問題ありません。
新刀美濃関得印鍛冶、古市喜兵衛尉家久の代表作と成り得る華やかで力強い逸品です。


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