刀 兼常
(かねつね)
Katana:Kanetsune
古刀・美濃 室町末期
保存刀剣鑑定書付き

刃長:69.9(二尺三寸強) 反り:1.7 元幅:2.97
先幅:1.93 元重ね:0.66 先重ね:0.41 穴1


【コメント】
兼常一門は、関七流奈良派の棟梁格、兼元、兼定一派に比肩する美濃関鍛冶の名門で、室町初期の応永から幕末まで同銘が多数います。後に改銘して尾張へ移住した相模守政常なども同派出身です。
本作は寸法二尺三寸強、先反りの付いたしなやかなスタイル、年紀はありませんが、銘振り、出来等からして、天文頃の作と鑑せられます。
総体的に板目が良く詰んでいますが、一部大板目、杢目、流れ肌が強く肌立つ地鉄で、小互の目乱れを主体に、尖り風の刃を交えた刃文は、刃縁匂い深く明るく締まり、刃中金筋、砂流し掛かるなど、孫六兼元風の出来映えです。
腰元の彫り物は簡素ながら、ピシッと収まっており、僅かに鍛え肌もありますが、室町末期の美濃物らしい真面目な佳品です。




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