剣 文珠(無銘)
(もんじゅ)
Ken:Monju(Mumei)
新刀・紀伊 江戸前期 拵え入り
保存刀剣鑑定書付き

刃長:17.4(五寸七分強) 反り:なし 元幅:1.28 元重ね:0.51

剣鞘(江戸期 全長33.5 鞘 焦げ茶の刻み鞘 吊り金具真鍮地)入り。

【コメント】
本作は寸法五寸七分の剣ですが、茎部分が異なり、円柱状で中間をくびれさせた持ち手になっています。表面に密教法具等に刻まれている文様と同じような彫が施されており、柄頭に真鍮の吊り鐶が付いています。
無銘で『文珠』と極まっています。地刃に鍛え肌もありますが、刀身は健全で、江戸前期を下らない作と鑑せられます。
文珠一派は、大和手掻派の流れを汲む分派鍛冶で、江戸期に入ると、南紀重国を棟梁として台頭、重国は同銘が幕末まで十一代に渡り、初代門人には、重定、重貞、重次などがいます。二代以降の重国、門人の大半は、『紀州住文珠□□』と『文珠』を姓の如く用います。同派の作風は、大和伝直刃と相伝風乱れ刃の二様に大別されます。
本作は直湾れ調の大和伝、スタイルが面白く、保存用の白鞘(鞘のみ)も付属しています。大珍品の文珠剣です。


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