短刀 大阪住月山貞勝(花押)
(おおさかじゅうがっさんさだかつ)
大正甲子十二月吉日(大正十三)(一九二四)
Tanto:Osakaju Gassan Sadakatsu
現代・大阪
保存刀剣鑑定書付き
自筆箱書き有り

刃長:12.7(四寸二分弱) 反り:僅かに内反り 元幅:1.62 元重ね:0.38 穴1


【コメント】
貞勝は月山英太郎と言い、明治二年、初代月山貞一の長男として生まれ、貞一の晩年には父を助け、代作を数多くこなしています。父没後は月山家を継ぎ、天皇陛下の大元帥刀を始め、皇太子殿下、皇孫殿下の守護刀など、数多くの皇室御用刀、元帥刀などの各御賜刀を作刀しています。元帥刀製作の御命賜ったのは、月山貞勝、森岡正吉、笠間一貫斎繁継、堀井秀明(俊秀)の四名のみ、名実共に当時の日本を代表する刀匠のみであったことが分かります。大正期から昭和前期の激動期に掛けて活躍した、大阪月山家の棟梁です。昭和十八年、七十四歳没。
本作は大正十三年、同工五十五歳の頃の作、専用箱には、『一以大和古伝謹作』と自筆の箱書きにもあるように、特注のお守り短刀です。
古作大和物短刀にまま見受ける冠落とし造りで、薙刀樋のような腰樋に添え樋があります。良く詰んだ地鉄は細かな柾肌を交えており、直調の刃文は、刃縁匂い勝ちに小沸付き、間遠に互の目を三つ焼いています。
小振りながら上品な地刃の鍛えを見せる佳品、登録証も鑑定書もここ一、二年のもので、大変生ぶ逸品、大阪月山一門コレクションとしては外せません。




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