刀 (太刀銘)(菊紋)山城守藤原国清
(やましろのかみふじわらのくにきよ)
鍛南蛮鉄剱之 (截断切付銘)毛無脇落
Katana:Yamashironokami Fujiwara Kunikiyo
新刀・越前 江戸前期 業物
特別保存刀剣鑑定書付き

刃長:69.7(二尺三寸) 反り:1.1 元幅:3.25
先幅:2.25 元重ね:0.80 先重ね:0.50 穴1


【コメント】
国清は、通説に因ると、本国信州松本で、慶長七年、駿河島田鍛冶、三代目助宗の子として生まれたと云います。初め助宗と銘じ、後に上京して堀川国広門下に入り、『国清』と改銘、徳川家康の孫、越後高田藩主松平忠昌に仕え、寛永元年に、越前福井に移ったとされます。寛永四年に『山城大掾』、翌年には『山城守』を受領し、茎に『菊紋』を切ることも許されました。堀川一門の代表工であり、江戸初期の越前新刀としては、康継に並ぶ名工です。
小沸出来の中直刃を得意とし、稀に互の目乱れもあります。脇差しには、慶長新刀特有の片切り刃、平造りの豪壮な作も見られます。彫りも大変上手で、簡素なものから、倶利伽羅、不動明王などの濃厚なものまで、多種に渡ります。
作は寛永から寛文頃まで、寛文七、八年に没したと云います。
本作は寸法二尺三寸、反りやや浅め、身幅重ねのしっかりとしたスタイル、年紀はありませんが、銘振り、造り込み等からして、明暦から寛文初年、同工晩年に近い頃の作と鑑せられます。
広直刃湾れ調の刃文は、刃縁、刃中細やかな変化が豊富で見所多い佳品、茎裏には『毛無脇落』の截断切付銘と、当時としては大変高価であった南蛮鉄を使用した旨も刻まれています。截断箇所はおそらく『脇毛』部位と思われ、脇の下に当たる硬い部位ですが、この刃縁の感じからすれば、相当斬れそうです。
堀川一門及び越前新刀鍛冶の代表工、山城守国清の截断銘入り、同工最晩の自信作です。





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