刀 (太刀銘)固山宗兵衛宗次
(こやまそうべえむねつぐ)
天保十年己亥三月吉日(一八三九)
渡部家七世之孫同苗平兵衛房典依好鍛之


Katana:Koyama Soube Munetsugu



新々刀・武蔵 江戸末期
特別保存刀剣鑑定書及び特別貴重刀剣認定書付き
探山先生鞘書き有り




刃長:77.0(二尺五寸四分強) 反り:2.2 元幅:3.22
先幅:2.72 元重ね:0.80 先重ね:0.60 穴1




鎬造り、鎬高く庵棟低め、大切っ先鋭角となる。 表裏棒樋をハバキ下で掻き流す。 鍛え、板目に杢目、流れ肌を交えて良く詰み、地沸厚く付き、細かな地景を配し、地鉄良好。 刃文、互の目乱れを主体とし、小互の目、丁子を交え、刃縁匂い勝ちに小沸付いて柔らかく、刃中丁子足良く入る。 帽子、乱れ込んで先小丸に返る。 茎生ぶ、浅い入山形、鑢化粧筋違い。 銀に金鍍金二重ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。  



【コメント】
宗次は、固山宗兵衛と言い、享和三年、陸奥国白河(現福島県白河市)生まれ、その師に付いては、水心子正秀門下の加藤綱英と言われますが、実際にはその弟で丁子刃を得意とした長運斎綱俊の影響を強く受けていると考えられています。兄に宗平、宗俊がおり、一専斎、精良斎とも号しました。初め白河藩松平家の抱え工として鍛刀し、文政六年、主家が伊勢桑名藩へ国替えされると、それに伴い桑名藩工となりましたが、大半は江戸麻布永坂、四谷左門町にて鍛刀しています。弘化二年に『備前介』受領、年紀作に見る活躍期は、文政後半から明治三年頃までです。
作風は、一貫して備前伝、綺麗な地鉄に『宗次丁子』と呼称される華やかな丁子刃を焼き、その美しさは新々刀随一とされます。また大業物作者としても名高く、試し斬り名人、七代目山田浅右衛門吉利(山田五三郎)、尾張犬山藩士で試斬家でもあった伊賀兎毛(伊賀四郎左衛門乗重)らに指導を受け、斬れ味を追求した作刀も行っています。
本作は天保十年、同工三十七歳の頃の作、いわゆる『天保打ち』による特注品です。
『天保打ち』とは、同工前期に当たる二十代の終わりから四十代初め頃までの作を指し、この頃に覇気溢れる傑作が多いことから重宝されます。実際同工の重要刀剣指定品の内、六割近くが『天保打ち』であることもその裏付けの一つかと思います。
寸法二尺五寸四分強、大切っ先鋭角となり、反り高い堂々たる姿は、南北朝期の大太刀の磨り上げ姿を狙った一振りです。
茎に『渡部家七世之孫同苗平兵衛房典依好鍛之』とあるように、渡部平兵衛房典なる人物の特注による入念作で、元先身幅、重ねしっかりとして地刃健全、鞘から抜いた瞬間の刀姿が何とも格好良いです。
『宗次丁子』を交えた焼き刃は、匂い深く刃縁柔らかで、同工前期の典型的な作域を示していますが、このスタイルは、同工として珍しいので貴重です。
固山宗次『天保打ち』の会心作、同工コレクションとしては確実に押さえて下さい。












【売約済】商品番号:P-103 刀 (太刀銘)固山宗兵衛宗次 天保十年己亥三月吉日(一八三九) 渡部家七世之孫同苗平兵衛房典依好鍛之 特別保存刀剣鑑定書付き 探山先生鞘書き有り

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