十文字槍 武州下原住内記康重
(ぶしゅうしたはらじゅうないきやすしげ)
Jumonji Rayi:Bushu Shitaharaju Naiki Yasushige
新刀・武蔵 江戸前期
刃長:20.5(六寸八分弱) 全幅:14.5 元幅:1.87 茎長:25.5 穴1
【コメント】
本作は、下原康重の十文字槍、寸法六寸八分弱、茎も生ぶで穴一つの貴重な現存作です。
康重は、同派の代表工、室町末期から同銘が数代に渡りますが、本工はその銘振り等から五代目と鑑せられ、寛文(一六六一~七三)~延宝(一六七三~八一)頃を活躍期としています。
槍の類いは、研ぎ減り、傷み等が目立つ作もままありますが、本作は地刃も良く出来ていて、大きな疵なく健全、真面目な作です。
更に白鞘にピシッと入っていますので、保存も完璧、この度、特別保存鑑定も付きましたので、これで言うことなしです。