刀 水戸住徳勝作
(みとじゅうのりかつさく)
安政四年八月日(一八五七)
Katana:Mitoju Norikatsu
新々刀・常陸 江戸末期 拵え入り
特別保存刀剣鑑定書付き
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刃長:74.5(二尺四寸六分弱) 反り:1.5 元幅:3.39
先幅:2.33 元重ね:0.93 先重ね:0.67 穴1
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打ち刀拵え(幕末期 全長106.5 柄長27 鞘 赤黒の鮫研ぎ出し鞘 鯉口下六寸黒の二分刻み こじり、四分一地毛彫、桃枝図 鯉口同図 柄 親鮫に黄土色柄巻 縁頭、銘葵末峯春 幸次刻 四分一研磨地毛彫片切彫、桃枝図 目貫、赤銅容彫色絵、図不明)入り。
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【コメント】
勝村徳勝は、水戸藩士の子として、文化六年に生まれ、市毛徳鄰門人の関内徳宗に学び、後に水戸藩工となります。嘉永五年、水戸烈公こと徳川斉昭の命により江戸に出て、細川正義や運寿是一にも学び、斉昭の向こう槌も務めました。幕末期の尊皇攘夷運動激化に伴って、刀剣重要が急増、これを受けて水戸藩は、江戸小石川の水戸家上屋敷に鍛刀場を設け、徳勝を現場責任者に任命、弟子数名とで構成された刀剣製作者集団は、『勝村工房』と呼ばれました。
その後も徳勝は、水戸藩士のために最高水準の実戦刀を提供、明治五年、六十四歳にて没。
尊皇攘夷派の水戸天狗党、桜田門外の変で、井伊直弼を暗殺した水戸浪士達の指料等々、激動の幕末史と徳勝刀は、切っても切り離せない関係です。
本作は、安政四年、同工四十九歳の頃の作で、寸法二尺四寸六分弱、身幅広くがっしりとして重ねの分厚い一振り、研ぎ減りを微塵も感じさせない健全さで、とにかく刀が重く、鞘を払って1,600gあります。
板目肌が波状に流れて総体的に良く詰んだ地鉄、互の目乱れ主体の焼き刃は、刃縁荒沸付いてやや沈み勝ち、刃中元から先まで間断なく金筋、砂流しが烈しく掛かり、沸裂け、沸崩れ状を呈するなど、同工の真骨頂とも言える地刃の出来です。
刃中に少し鍛え肌もありますが、この重量感と刃中の特有な沸の働きは大きな見所、ハバキには鹿角紋(丸に抱き角紋)が刻してあります。
激生ぶ品でサビ、ヒケ等が目立ちましたので、この度、綺麗に研ぎを掛け、地刃が冴え渡っています。現状、幕末の生ぶ拵え入りの状態ですので、白鞘とつなぎのご注文も承ります。幕末最強の実戦刀、勝村徳勝の自信作です。
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