刀 堀川国徳(無銘)
(ほりかわくにのり)
Katana:Horikawa Kuninori
新刀・山城 江戸初期
保存刀剣鑑定書付き
刃長:67.1(二尺二寸一分強) 反り:1.0 元幅:2.72
先幅:1.82 元重ね:0.55 先重ね:0.44 穴2
【コメント】
国徳は、堀川国廣門人、寛永頃の刀工で、同門の国安、出羽大掾国路、越後守国儔、大隅掾正弘、阿波守在吉、平安城弘幸、和泉守国貞(初代)、河内守国助(初代)、山城守国清等らと共に、師亡き後の堀川一門を牽引しました。自身銘の作が極めて少ないのは、師の協力者として活躍した時期が長かったためと考えられます。
本作は、大磨り上げ無銘ながら『堀川国徳』と極められた一振り、寸法二尺二寸一分強、先反り浅めでしなやかな造り込みを示した佳品です。
板目に杢目、流れ肌を交えてややザングリとした肌合い、互の目に湾れ、小互の目を交えた焼き刃は、刃沸強く、匂い深く、刃縁がやや沈み勝ちとなるなど、堀川物らしい地刃の特徴を示し、帽子の焼きが一枚風で長く返るなど、之定を思わせる末関風の出来は、同派の中でも越後守国儔、和泉守国貞辺りが得意とした作風です。
国徳極めは貴重、地刃健全で大きな疵なく、堀川一門らしい地刃を堪能出来る一振りです。