脇差し 相州住綱廣
(そうしゅうじゅうつなひろ)
Wakizashi:Soshuju Tsunahiro
新刀・相模 室町末期
特別保存刀剣鑑定書付き
探山先生鞘書き有り

刃長:33.9(一尺一寸二分弱) 反り:0.7 元幅:3.11 元重ね:0.61 穴1
【コメント】
室町末期を代表する相州鍛冶と言えば、山村綱廣一派であり、五郎入道正宗以降、廣光、秋廣、廣正と続いてきた相州鍛冶の伝統を継承する名門です。天文頃を初代とし、以降現代まで十六代に渡ってその名跡は継承されています。初代は島田義助の一族と伝わり、小田原北条氏に抱えられ、小田原相州鍛冶の牽引役として活躍、後に鎌倉扇ヶ谷(おうぎがやつ)に所領を得て移住、相州正宗の正系を名乗りました。
作風は、互の目丁子を主体とした華やかな乱れ刃を本位とし、特に廣光、秋廣らが創始した皆焼刃の美しさを継承している点も大きな見所です。
本作は、寸法一尺一寸二分弱、三つ棟で身幅しっかりとしたスタイル、年紀はありませんが、探山先生鞘書きにも『天文年間の作』とあるように、その銘振り等からして、初代の作と鑑せられます。
板目に杢目を交え、所々大模様うねる地鉄、互の目丁子乱れを主体の刃は、小互の目、大互の目、矢筈風の刃を交え、上半は焼きが高くなり、細かな飛び焼きを交えて皆焼風を呈しています。
鞘書きには『古作の長谷部国信に私淑した感がある。』とありますが、これは同じ皆焼でも、相州は丁子と互の目、長谷部は湾れと互の目で構成されるのが基本、中でも国信は、湾れが角張り或いは矢筈風となるのが特徴で、本作にはそれが随所に見られます。
大きな欠点なく、南北朝盛期の名工に思いを馳せる、末相州筆頭鍛冶による見逃せない佳品です。



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