脇差し 古金剛兵衛(無銘)
(ここんごうびょうえ)
Wakizashi:Ko Kongobyoe(Mumei)
古刀・筑前 南北朝期 拵え入り
特別保存刀剣鑑定書付き

刃長:47.6(一尺五寸七分) 反り:1.2 元幅:3.45
先幅:3.21 元重ね:0.65 先重ね:0.45 穴2
合口脇差し拵え(全長69.5 幕末期 鞘 黒に茶の塵散らし鞘 こじり、栗型、鯉口、四分一研磨地、唐草模様図 さぐり金具、四分一容彫色絵、秋草に牛図 下げ緒、女郎花色 柄 出し鮫柄 縁頭、こじり等と同作同図 目貫、茶がかった四分一容彫、金色絵、立沢潟図)入り。
【コメント】
金剛兵衛一派は、左文字一派と同様に筑前の刀工集団で、鎌倉末期の盛高を祖として、嫡流は代々盛高を継承、現代まで二十七代を数える名門です。
一門には盛利、盛包、盛吉、盛国、盛秀、盛安、盛光らがおり、皆『盛』の字を通字としています。南北朝中期の冷泉貞盛も同派の刀工です。南北朝期を下らない作を『古金剛兵衛』と呼びますが、在銘現存作のほとんどは室町期のものになります。
作風は、地刃に大和気質があり、鉄色にやや黒みがあって地景を交え、焼き幅の狭い直刃を焼くなど、同じ筑前でも左文字以前の良西、入西、西蓮、実阿といった、古作九州物に通じる伝統を墨守した作が多く見られます。
茎が生ぶの場合、茎尻まで張った剣形になる独特な卒塔婆(そとうば)茎は、同派末代まで一貫して続く最大の特徴です。
本作は、大磨り上げ無銘ながら、『古金剛兵衛』と極められた一振り、寸法一尺五寸七分、大切っ先で元先身幅の差が殆どない南北朝盛期の豪壮なスタイルです。
古調な刃縁の雰囲気、総体的に波状に流れて、所々大模様に肌立つ地鉄など、随所に同派の特徴が示されており、地に鍛え肌もありますが、特別保存付き、古作九州物ならでは渋い味わいを存分に楽しめます。


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