薙刀直し脇差し (金粉銘)義景(長船)
(よしかげ)
忠恕(花押)
Wakizashi:Yoshikage
古刀・備前 南北朝期
特別保存刀剣鑑定書及び本阿弥光遜極札付き

刃長:39.6(一尺三寸一分弱) 反り:0.7 元幅:3.00 元重ね:0.73 穴1
【コメント】
本作は薙刀直し脇差し、無銘ながら、『(金粉銘)義景』の極めが付されており、鑑定書でもそれを認めています。加えて本阿弥光遜の極札も付帯しており、『金銘 備前国義景 正真 時代応安(一三六八~七五)』とあります。
義景の出自に付いては、古来より兼光門、長義門など諸説ありますが、近年の研究では、逆鏨を多用した銘振りから、長光門下の近景や盛景と同族であるという見方が有力です。
活躍期は南北朝期、備前物にあって刃沸の強い作風から、兼光、長義、兼長、盛景らと同様、相伝備前鍛冶の代表であり、重要文化財二口、重要美術品二口を数える名工です。
作風は、幅広で切っ先の延びた大柄な姿、小湾れ、小互の目、小丁子など、多種の刃を交え、総体的に焼き刃が小模様となり、薙刀や薙刀直しが多く見られるのも特徴です。
本作は、互の目に小互の目交じりの刃が、所々やや逆心となり、刃縁明るく締まり気味、刃中金筋、砂流し掛かり、所々沸裂け状となるなど、義景の一作風が良く示されています。
茎に『忠恕(ちゅうじょ)』とありますが、これは孔子が説いた論語の教えで、自分の良心に忠実であることと、他人に対する深い思いやりを持つことの大切さのことです。
地に少し緩みがありますが、大きな欠点なく、刃は至って健全、中々魅力的な義景です。

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