刀 無銘(伝金行)
(でんかねゆき)
Katana:Mumei(Den Kaneyuki)
古刀・美濃 南北朝後期 拵え付き
特別保存刀剣鑑定書付き
寒山先生鞘書き有り

刃長:73.8(二尺四寸四分弱) 反り:1.5 元幅:3.22
先幅:2.30 元重ね:0.74 先重ね:0.60 穴2
打ち刀拵え(幕末期 全長121 柄長33.6 鞘 黒の呂鞘 こじり、鉄地鍬形布目金象嵌蝶の図 上亀甲四色下げ緒 柄 鮫に茶柄巻 縁頭、鉄地金布目象嵌、梅枝に蝶図 大目貫、素銅地容彫金色絵、龍図 大鍔 鉄地角形無文)付き。
【コメント】
南北朝期の美濃国では、初期頃に兼氏が志津(現岐阜県海津市南濃町志津)の地、 中期頃にはその門人が志津から程近い直江(現養老郡養老町直江)の地で活躍しました。同じく中期頃、美濃関の地で鍛刀していたのが金重一門です。
金重は本国越前国敦賀で、後に関へ移住、志津兼氏と並ぶ美濃鍛冶の祖と云われ、正宗十哲にもその名を連ねる名工、その子、又は門人と伝わるのが金行です。
共に在銘正真作は僅少、年紀作も皆無ですが、『光山押形』には金重の貞治二年紀(一三六三)の短刀が二振り掲載されており、金行はそれよりも少し下がった至徳(一三八四~八七)頃を活躍期としています。
金重系の作風は、当時の美濃物に比べ、鍛えに北国気質が見られ、僅かに野趣があり、刃文は頭の丸い互の目、小互の目を主体に穏やかな刃調となるのが通例です。
本作は大磨り上げ無銘ながら『伝金行』と極められた一振り、寸法二尺四寸四分弱、身幅、重ねのしっかりとした南北朝期の勇壮なスタイルです。
地に鍛え肌も少しありますが、地刃健全、刃に染みるような箇所は皆無で、樋が掻き通してありますが、刀がズシッと重いです。
小互の目乱れがやや腰開きに連なり、刃縁匂い勝ちに小沸え付いてやや沈み勝ちに締まり、刃中葉入るなど、金重一派の作域が良く示されています。
付属の外装は、柄の長い幕末期の作、大きな鉄地の角鐔が付いています。
この力強い姿と重量感が何とも好ましい美濃金行です。


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