大脇差し 井上和泉守国貞
(いのうえいずみのかみくにさだ)
(菊紋)寛文十年八月日(一六七〇年)


Katana:Inoue Izuminokami Kunisada



新刀・摂津 江戸前期 最上作
第二十五回重要刀剣指定品




刃長:58.9(一尺九寸四分強) 反り:1.2 元幅:3.24
先幅:2.21 元重ね:0.65 先重ね:0.50 穴3(内2埋)




 鎬造り、鎬尋常庵棟低い、中切っ先。 鍛え、地沸を微塵厚く敷いた小板目肌は、綺麗に詰んで地色明るく、細やかで上品な地景を配した、地鉄概ね精良。 刃文、湾れ乱れ調に互の目を交えた刃文は、刃縁に精美な沸粒を万遍なく配し、匂い深く付き、匂い口明るく潤む。 帽子、横手付近を深く焼き込み、その上は直調で掃き掛け返る。 茎生ぶ、先刃上り栗尻、鑢化粧風筋違い。 銅に金着せハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。



【コメント】
 『大坂正宗』こと井上真改の重要刀剣大脇差し、同工壮年期『井上和泉守国貞』銘の傑作、新刀中最上と言われる沸の美しさを存分に示した優品です。
 真改は八郎兵衛と称し、寛永七年、初代国貞の次男として生まれました。真改の銘の変遷は、『和泉守藤原国貞』、『和泉守国貞』、『井上和泉守国貞』、『井上真改』の四つに大別されます。慶安元年二月から、慶安五年五月に初代が没するまでが、『和泉守藤原国貞』銘、いわゆる初代の代作代銘時期に当たります。初代死後、暫く経った承応二年八月から、『和泉守国貞』銘となり、万治四年二月頃からは、『井上和泉守国貞』銘となり、同時に『菊紋』も切るようになります。寛文十二年八月から天和二年十一月に五十三歳で没するまでは、『井上真改』と銘じました。
 真改の地鉄は、良く練られた美しい小板目、板目肌に、時折流れ柾の交じるものを基本として、肌質は上品に肌立つものと、沈み勝ちに梨子地の如く詰んだものがあります。刃文は、中直刃調に互の目、湾れを交えたものを基本とし、生涯を通じて最も多いのが湾れ乱れ、次いで直刃、互の目、大乱れの順になります。父の代作代銘期、最初期作に於いては、父譲りの頭の丸い互の目乱れを主調とした作風が多く、『井上和泉守国貞』銘となった寛文の初め頃からは、互の目乱れに湾れ調の交じる作が多くなり、所々互の目の突出した刃が交じるのも、この頃の特徴です。寛文七、八年頃からは、真改特有の広直刃調の深い焼き刃が見られるようになります。
 本作は寛文十年八月、真改四十一歳の頃で、寸法一尺九寸四分強、身幅のしっかりとした力感溢れる大脇差しです。真改の脇差しと言えば、一尺七寸前後がほとんどであり、この寸法はまず見ません。
 地沸を微塵厚く敷いた小板目肌は、綺麗に詰んで地色明るく、細やかで上品な地景を配した鍛え、湾れ乱れ調に互の目を交えた刃文は、刃縁に精美な沸粒を万遍なく配し、それらを包み込むように匂い深く付き、匂い口はフワーッと明るく潤むように強い光を放っています。
 新刀に於いて、これだけ地刃の冴え、沸匂いの深みがある作風は、真改の他に類を見ません。これを他に求めるのであれば、自らが私淑した江義弘など、相州上工にしか成し得ない技術かと思われます。
 真改と言えども、新刀重要の審査は大変厳しく、刀よりも脇差しの方がより厳しいことを踏まえるならば、本作の出来、状態の良さを充分にご理解頂けるかと思います。
 新刀研究の基礎文献である『新刀弁疑』の著者で、江戸中期の刀剣研究家鎌田魚妙(なたえ)が、『良く出来たものは、正宗にも劣らざるものあり。』と賞賛したことから、世上『大坂正宗』と呼ばれた井上真改、本作は『井上和泉守国貞』銘の代表作と成り得る優品、新刀随一とされる沸の美しさをご堪能下さい。












【売約済】商品番号:V-1688 大脇差し 井上和泉守国貞 第二十五回重要刀剣指定品

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