刀 丹波守吉道(京初代)
(たんばのかみよしみち)


Katana:TanbanokamiYoshimichi



新刀・山城 江戸初期
良業物
第六十一回重要刀剣指定品
本阿弥日洲先生鞘書き有り




刃長:72.8(二尺四寸) 反り:1.9 元幅:3.17
先幅:2.19 元重ね:0.75 先重ね:0.51 穴2




 鎬造り、鎬尋常庵棟低い、中切っ先。 鍛え、板目肌良く詰んで上品に肌立ち、所々波状に流れる肌が強く現れ、地沸厚く付き、地景をふんだんに交え、一部湯走り状を呈し、地鉄良好。 刃文、直湾れ調の京焼き出しに湾れ、互の目、丁子風の刃を交え、刃縁烈しく沸付いて、ほつれ、沸裂け、沸崩れとなり、沸筋、飛び焼きと相俟って一部縞状に簾刃を形成、刃中金筋、砂流し掛かる。 帽子、浅く湾れて先尖り風に深く返る。 茎生ぶ、先入山形、鑢筋違い。 銅に金着せ二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。   



【コメント】
 丹波守吉道(京初代)の重要刀剣、烈しい三品流相州伝、簾刃の源流が垣間見える極上品、これが三品鍛冶の最高峰です。 
 丹波守吉道(京初代)は、美濃国大兼道の三男に当たり、文禄の初め頃、父、兄伊賀守金道、和泉守来金道、弟越中守正俊と共に京へ上りました。文禄四年には『丹波守』を受領、以後寛永中頃まで作が残っています。
 年紀作がほぼ皆無に等しく、元和七年紀の脇差しが一振り現存するのみです。作風は、美濃伝に相州伝を加味し、それを独自に発展させた沸出来の乱れ刃を本位とし、同工創案の『簾刃』は、三品鍛冶の代名詞ともなっていますが、技巧的で絵画的な簾刃の完成を見るのは後代のことです。
 銘字の『丹』の字が、風を受ける帆の如き形状となることから、『帆掛け丹波』と呼称され珍重されます。
 本作は寸法二尺四寸弱、切っ先やや鋭角で延び心、元先身幅の差が少なく、反り深めに付いた慶長新刀姿を示しています。
 年紀はありませんが、本阿弥日洲先生鞘書きにもあるように、慶長期の作と鑑せられます。
 板目肌良く詰んで上品に肌立つ地鉄は、所々波状に流れる柾肌が強く現れ、地景をふんだんに配し、一部黒光 りする大粒の荒沸が凝結して湯走り状を呈しています。
 直湾れ調の京焼き出しに始まる焼き刃は、湾れ、互の目、丁子風の刃を交え、刃縁烈しく沸付いて明るく、ほつれ、沸裂け、沸崩れとなって、一部沸筋、飛び焼きと相俟って簾刃を形成、刃中金筋、砂流しが烈しく掛かるなど、地刃の冴えは超一級、研ぎも良いです。
 初代の作風は、『刃文の模様取りの中に簾刃の心あり。』と評されるように、未だ完全な簾刃ではない所が初代ならではの見所ですが、本作はそれが良く示されており、地刃に覇気が感じられます。細鏨の流麗な銘字も含め、茎も超一級です。
 その後の三品流相州伝の指針を示した京丹波吉道(初代)の典型作優品、流石は新刀重要と思わず唸る『帆掛け丹波』です。






















【売約済】商品番号:V-1844 刀 丹波守吉道(京初代) 第六十一回重要刀剣指定品 本阿弥日洲先生鞘書き有り

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