太刀 畠田守家(生ぶ無銘)
(はたけだもりいえ)


Tachi:Hatakeda Moriie



古刀・備前 鎌倉中期 最上作
第二十三回特別重要刀剣指定品
寒山先生鞘書き有り




刃長:77.0(二寸五寸四分強) 反り:3.0 元幅:2.92
先幅:1.94 元重ね:0.82 先重ね:0.50 穴3




鎬造り、鎬高く庵棟低い、中切っ先やや詰まる。 鍛え、刃区より水影立ち、板目肌上品に肌立ち、地沸厚く付き、地景入り、乱れ映り鮮明に立ち、地鉄良好。 刃文、丁子に小丁子を主体とし、所々蛙子丁子、互の目、尖り心の刃を交え、刃縁匂い勝ちに小沸付いて明るく、刃中葉、小足繁く入り、繊細な金筋、砂流し掛かり、僅かに飛び焼き交じる。 帽子、湾れ込んで焼き深く、先小丸風に長く返る。 茎生ぶ、先浅い栗尻、鑢勝手下がり。 金無垢二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。



【コメント】
 畠田守家(無銘)の特別重要刀剣生ぶ太刀、代名詞とも言える蛙子丁子を交えた華やかで躍動感溢れる出来、同派及び同工の代表作となる不朽の名刀です。
 備前畠田一派は、長船村に隣接した畠田の地、現在の岡山県備前市畠田に住して鍛刀した鍛冶集団です。その祖は守近とされていますが、作品が皆無のため、守家を事実上の祖とし、子に真守がいます。
 最盛期は鎌倉中期から南北朝期に掛けて、作風は同時期の長船鍛冶に近似しますが、丁子刃の腰が極端にくびれた『蛙子丁子』の目立つ所に特色があり、一派の代名詞にもなっています。
 本作は生ぶ無銘ながら、『畠田守家』と極められた優品、昭和三十八年、第十回の重要刀剣指定品であり、平成二十六年には、第二十三回特別重要刀剣に指定された同工中傑出の名品です。
 前述のように、守家は一派に於ける事実上の祖、その活躍期は長船光忠、長光とほぼ同時期、年紀作としては唯一、『備前国長船住守家造 文永九年壬申二月廿五日(一二七二年)』と銘のある重要文化財指定の太刀が残されています。
 銘は『守家』、『守家造』、『備前国長船住守家造』などと切ります。
 本作は寸法二寸五寸四分強、この時代の太刀としては元幅広めで、元先の差があり、重ね厚く、反り高く、腰反りも付いて踏ん張りがあります。これぞ鎌倉太刀とも言うべき、何とも格好良い姿を示しています。
 刃区よりスーッと水影立つ地鉄は、板目肌が上品に肌立ち、地沸厚く付き、地景入り、乱れ映りが鮮明に立っています。
 丁子に小丁子を主体とした刃文は、蛙子丁子、互の目、尖り心の刃を交え、刃縁匂い勝ちに小沸付いて明るく冴え、刃中葉、小足繁く入り、繊細な金筋、砂流し掛かり、僅かに飛び焼き交じえ、帽子にも焼きが深々と入っています。
 日刀保の審査基準によると、『特別重要刀剣は、重要刀剣の中で、更に一段と出来が傑出し、保存状態が優れ、国認定の重要美術品の上位に相当すると判断されるもの、若しくは国指定の重要文化財に相当する価値があると考えられるもの。』としています。
 つまりは、前述した重要文化財指定の同工在銘太刀に勝るとも劣らない状態、且つ典型的な出来であるとご理解頂ければ良いかと思います。
 図譜にも『地刃の出来は守家の特徴を示し、極めは正に首肯出来る。生ぶ茎で往時の姿を残した貴重な太刀姿、肉置きの良い健全な姿も好ましい。焼きに高低があり、且つ刃中の働き多く、刃縁柔らかく明るい出来は、華やかながら気品溢れる作である。』とあります。
 畠田一派の棟梁としての名に恥じぬ面目躍如たる出来映えを示した鎌倉太刀、この格好良い姿と重量感、刀を抜いた瞬間に名品だと分かる素晴らしい畠田守家です。










【売約済】商品番号:V-1869 太刀 畠田守家(生ぶ無銘) 第二十三回特別重要刀剣指定品 寒山先生鞘書き有り

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