刀 備前国住長船忠光彦兵衛作
(びぜんのくにじゅうおさふねただみつひこべえつくる)
文明拾年二月日(一四七八)


Katana:Bizennokuniju Osafune Tadamitsu Hikobe



古刀・備前 室町後期 良業物
第二十一回重要刀剣指定品
寒山先生鞘書き有り




刃長:60.2(一尺九寸九分弱) 反り:1.4 元幅:3.04
先幅:2.02 元重ね:0.76 先重ね:0.43 穴2




鎬造り、鎬高く庵棟低い、中切っ先。 表に草の倶利伽羅、裏は梵字と蓮台の彫り有り。 鍛え、小板目に杢目、板目を交えて良く詰み、地景を繁く配し、淡く映り心があり、地沸微塵に厚く付き、地鉄概ね精良。 刃文、直湾れ調で僅かに小互の目、小乱れを交え、刃縁小沸付いて明るく締まり、刃中金筋頻りに掛かる。 帽子、直調で焼き深く先大丸風に返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢勝手下り。 銅に金着せ二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。


【コメント】
長船彦兵衛忠光の重要刀剣、稀少な俗名年紀入り、典型的な備前彫り、同工傑出の一振りです。
長船忠光一派は、鎌倉後期頃より安土桃山期まで同銘が続く名門ですが、室町期以前の現存作はほとんど見受けられず、ほぼ室町中期以降の作になります。
銘鑑によると彦兵衛、平右衛門、修理亮、九郎左衛門、十郎左衛門など、二十以上の名が挙がっています。
長船鍛冶にあって、直刃を得意としており、直調に足入り、広直刃にほつれ交じりの作が多く見られ、稀に腰開きの乱れ、大湾れ調の刃もあります。
本作は彦兵衛忠光の稀少な俗名年紀入り作、昭和四十八年(一九七三)、第二十一回の重要刀剣指定品です。
寸法一尺九寸九分弱、鎬高く、地刃健全、寸が詰まって先反りの付いた室町中後期の特色ある打刀姿を示しています。この時代には、本刀の如く二尺前後の打刀が最も流行、片手の抜き打ちに適した造り込みであるため、茎も短い点が特徴です。
彦兵衛忠光は、五郎左衛門尉則光の子と伝え、文明(一四六九~八七)の初めより、延徳(一四八九~九二)頃まで作品が残されています。同工には重要美術品の刀を筆頭に数々の名品があり、同銘多数の忠光の中では最も上手な刀工で、延徳二年には、美作国飯岡(ゆうか)、現在の岡山県久米郡美咲町飯岡に招かれて鍛刀するなど、長船の地以外でも作を残しています。
本作は小板目に杢目、板目を交えて良く詰んだ精良な地鉄で、地景を繁く配し、淡く映り心があり、直湾れ調の焼き刃は、僅かに小互の目、小乱れを交え、刃縁明るく締まり、刃中金筋頻りに掛かっています。
表には草の倶利伽羅、裏には梵字と蓮台がありますが、どれも備前彫りの典型的な意匠で、刀が健全なので 彫りも全く減っていません。
古い登録証は、昭和二十六年三月の福岡県登録、『彦兵衛作』と俗名を添えた銘振りは大変貴重で本誌初掲載、末備前鍛冶典型の直刃と彫り物をお求めであれば、自信を持って強くお薦め致します。




















【売約済】商品番号:V-1950 刀 備前国住長船忠光彦兵衛作 文明拾年二月日(一四七八) 第二十一回重要刀剣指定品 寒山先生鞘書き有り

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