太刀 恒清(伝古青江)
(つねきよ)


Tachi:Tsunekiyo



古刀・備中 鎌倉前期~中期
第五十八回重要刀剣指定品
探山先生鞘書き有り




刃長:75.0(二尺四寸八分弱) 反り:2.0 元幅:3.07
先幅:1.67 元重ね:0.82 先重ね:0.47 穴2




鎬造り、鎬高め庵棟低め。 佩裏腰元に棒樋を掻き流す。 鍛え、板目に杢目を交えて上品に肌立ち、随所に縮緬風の肌合いを示し、地沸厚く付き、地景入り、断続的な地斑映りが鮮明に立ち、地鉄良好。 刃文、直湾れ調で、刃中小乱れ、小互の目、小丁子風の刃を交え、刃縁小沸付いて所々やや潤み、ほつれ、細かな飛び焼き、湯走り掛かり、刃中足入り、金筋、砂流し僅かに掛かる。 帽子、湾れ込んで焼き深く、先尖り心に返る。 茎生ぶ、先浅い栗尻、鑢大筋違い。 銅に金着せ太刀ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。



【コメント】
伝古青江恒清の重要刀剣生ぶ太刀、同工の在銘品は大変稀少、同派の特徴が随所に示された典型作、重ね厚くズシッと重量感のある一振りです。 備中国青江派は、平安末期承安(一一七一~七五)頃の安次を祖として始まると伝えており、同国高梁(たかはし)川下流域の子位(こい)庄や万寿庄の地、現岡山県倉敷市付近で作刀、以後室町期に至るまで多くの名工を輩出していますが、大凡鎌倉中期頃までの作を『古青江』と呼びます。 代表工としては、後鳥羽院番鍛冶である貞次、恒次、次家を始めとして、守次、俊次、真次、助次、包次らが挙げられます。 作風は、鍛えに杢目が目立ってやや肌立ち気味となるなど、いわゆる縮緬風の肌合いに、地斑状の映り立つものが多く、焼き刃は、刃沸強く、直刃調に小乱れ、小互の目、小丁子を交えた出来を主体としており、同時代の古備前に近い雰囲気がありますが、幾分地味で渋い味わいを醸す感があります。また鑢目が大筋違いとなる点、茎の刃側を厚く仕立てる点などの特徴があり、銘は太刀であっても佩裏、つまりは刀銘に切るのが大半ですが、中には守次のように常に太刀銘に切る場合もあり、包次などにもまま見られます。 本作は恒清(伝古青江)の生ぶ在銘太刀、平成二十四年(二〇一二)、第五十八回の重要刀剣指定品で、寸法二尺四寸八分弱、小峰で腰反り深く踏ん張りのある姿ながら、先はやや伏し心となった気品高い太刀姿を示しています。  恒清は、銘鑑等によると、古青江正恒門人で、貞永(一二三二~三三)~宝治(一二四七~四九)頃を活躍期としており、在銘正真作は稀、佩表茎の第二目釘(生ぶ穴)の上やや棟寄りに、太鏨で大振りな二字銘が残されています。 板目に杢目を交えて上品に肌立つ地鉄は、随所に縮緬風の肌合いを示し、断続的な地斑映りが鮮明に立ち、直湾れ調で、刃中小乱れ、小互の目、小丁子風の刃を交えた焼き刃は、刃縁小沸付いて所々やや潤み、ほつれ、細かな飛び焼き、湯走り掛かり、帽子も湾れ込んで焼き深く、先尖り心に返っています。 縮緬肌、地斑状の映りなど地模様の変化に優れた地鉄、刃縁潤み心で細やかな働きを見せる焼き刃、強く湾れて先尖り心に返る帽子、大筋違いの鑢目、刃側を厚く仕立てた茎等々、随所に古青江らしさが存分に示された典型的な作風です。 古い昭和二十六年三月の登録証は石川県登録、長尺で重ねがしっかりとしており、鎌倉中期を下らない太刀ながら、ズシッとくる重量感には驚きます。 恒清は古備前にもいますが、紛れもなく古青江と確信出来る見逃せない逸品です。


















【売約済】商品番号:V-1969 太刀 恒清(伝古青江) 第五十八回重要刀剣指定品 探山先生鞘書き有り

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