太刀 古伯耆(生ぶ無銘)
(こほうき)


Tachi:Kohouki(Mumei)



古刀・伯耆 平安後期~鎌倉初期
第四十七回重要刀剣指定品
探山先生鞘書き有り




刃長:76.7(二尺五寸三分強) 反り:2.6 元幅:2.95
先幅:1.60 元重ね:0.60 先重ね:0.37 穴2(内1忍)




鎬造り、鎬庵棟尋常、小切っ先。 鍛え、板目に大板目、杢目を交えて肌立ち、地色黒みを帯び、地沸厚く付き、地斑状の映り立ち、刃区際から水影立ち、地鉄良好。 刃文、小互の目、小乱れ、小丁子、小湾れを交え、刃縁良く沸付いて二重刃風の沸筋掛かり、総体的にやや潤み勝ちとなり、刃中所々烈しく金筋、砂流し掛かり、刃区上で焼き落としとなる。 帽子、直調で沸付き、先頻りに掃き掛ける。 茎生ぶ、先栗尻、鑢勝手下がり。 銀に金着せ二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。



【コメント】
古伯耆(無銘)の重要刀剣生ぶ太刀、平安後期~鎌倉初期作、典雅な太刀姿、変化に富んだ野趣のある地刃の出来を見せる優品です。
古伯耆一派は、安綱を筆頭に、その子と伝える真守、孫と伝える貞綱が代表工で、一門には有綱、安家、真景らがいます。同派は平安後期から鎌倉初期に掛けて盛期を迎えており、京三条派の宗近、古備前派の友成、筑後三池派の光世らとほぼ同時代に当たります。
作風は、古備前物に近い小乱れ主調の刃を焼きますが、仔細に見ると、鉄に黒みがあり、地景、地斑を交え、随所に板目が大模様に肌立ち、焼き刃も刃縁潤み心に金筋、砂流しが頻りに掛かり、小互の目、小湾れが目立って交じるなど、古備前に比して一段と野趣のある出来が特徴と言えます。
本作は生ぶ無銘の太刀で、『古伯耆』の極めが付された一振り、平成十三年(二〇〇一)、第四十七回の重要刀剣に指定されています。
寸法二尺五寸三分強、腰反り深く踏ん張りがありながら、先に行って反りがやや伏せ気味となって小鋒に結んだ優美な姿は、平安末期から鎌倉初期の典型的な太刀スタイルです。
板目に大板目、杢目を交えて肌立つ地鉄は、地色黒みを帯び、地斑状の映り立ち、刃区際から水影が立っています。小互の目に小乱れ、小丁子、小湾れを交えた焼き刃は、刃縁良く沸付いて二重刃風の沸筋掛かり、総体的にやや潤み勝ちとなり、刃中所々烈しく金筋、砂流し掛かり、刃区上で焼き落としとなっています。
図譜には、『本作は地刃の出来に古伯耆鍛冶の特徴が良く明示されており、焼き落としが見られる点も同派の見所で、刃沸が強く、所々刃中一杯に沸が凝縮され煙るような状態を呈するなど、その様子には趣があり、働きも豊富で変化に富んでいる。』とあり、探山先生鞘書きにも、『本太刀は、生ぶ茎無銘で藤末鎌初の古典的な太刀姿を呈し、地刃の様々な変化と働きは、同時期の古備前に比して野趣な趣を醸し出しており、一段と古朴さが窺い知れる。古伯耆一類の特色が顕然たる優品也。』となります。
因みに『藤末鎌初』とは、平安末期から鎌倉初期のこと。『藤』とは奥州藤原氏が栄華を誇っていた平安時代、『鎌』は鎌倉時代を指しています。
この時代の生ぶ太刀は大変貴重、姿が何とも良く、且つ長尺です。古伯耆鍛冶の見所を存分にお楽しみ頂ける逸品です。
















【売約済】商品番号:V-2002 太刀 古伯耆(生ぶ無銘) 第四十七回重要刀剣指定品 探山先生鞘書き有り

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