刀 無銘(伝来国俊)
(でんらいくにとし)


Katana:Mumei(Den Rai Kunitoshi)



古刀・山城 鎌倉末期 最上作
第三十七回重要刀剣指定品




刃長:69.4(二尺二寸九分) 反り:1.5 元幅:2.82
先幅:1.84 元重ね:0.62 先重ね:0.42 穴2(内1埋)




鎬造り、鎬高め庵棟低め、中切っ先。 表裏共に棒樋を茎途中で掻き流す。 鍛え、小板目肌良く詰み、所々細やかに流れて上品に肌立ち、沸映り立ち、地沸微塵に厚く付き、細かな地景繁く入り、地鉄精良。 刃文、細直刃調で、刃縁小沸付いて匂い深く明るく冴え、刃中小足、葉入る。 帽子、直調で先僅かに掃き掛け小丸に返る。 茎大磨り上げ、先切り、鑢切り。 銅に金着せハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。


【コメント】
無銘(伝来国俊)の重要刀剣、優美で格調高き鎌倉期の京太刀、同工の本領が存分に発揮された名品です。
来国俊は、国行の子で、同派中最初に『来』の字を冠した刀工、以後皆がこれに倣いました。 徳川美術館所蔵の重要文化財指定の太刀で、『来国俊 正和二二年(一三一五)十月廿三日□□歳七十五』が現存していることから、仁治元年(一二四〇)生まれであることが分かります。
銘に『来』を冠しない『二字国俊』時代の作を合わせると、国宝五口、重要文化財十八口、重要美術品三十七口を数えますが、これは同派中最多であり、名実共に同派の筆頭鍛冶と言えるでしょう。
年紀作に見る活躍期は、弘安元年(一二七八)から元亨元年(一三二一)まで、作風は、小切っ先で細身、若しくは中切っ先で尋常な姿で、直刃調に小模様の乱れを交えた温和な出来が多く見られます。刀姿は、同時期の備前物などが腰反りであるのに対し、同派は反りの中心が真ん中にくる京(輪)反りを基本としています。
本作は平成三年(一九九一)、第三十七回の重要刀剣指定品、寸法二尺二寸九分、京反りやや浅めに付いた上品な太刀姿が何とも優美です。
生ぶ穴の残っていない茎、スタイル、樋の感じからして、元来は二尺六~七寸近くあったことが分かります。
地沸微塵に厚く付き、沸映り立つ精良な地鉄、細直刃調の焼き刃は、刃縁小沸付いて匂い深く明るく冴え、刃中小足、葉入り、帽子も直調で先僅かに掃き掛け小丸に返っています。
図譜にも、『この刀は、大磨り上げ無銘ながら、姿や地刃の出来に来国俊の特徴が明瞭に認められ、所伝は首肯される。』とあるように、来物と見た場合、この雰囲気は来国俊以外考え難いです。
また二流、三流の刀工では、この地刃の雰囲気は出せません。超一流のみが成し得る技です。
優美で気品溢れた姿、格調高い地刃の出来など、鎌倉期の京物の美点が存分に示された来国俊です。














【売約済】商品番号:V-2032 刀 無銘(伝来国俊) 第三十七回重要刀剣指定品

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