脇差し 但馬守法城寺橘貞国
(たじまのかみほうじょうじたちばなのさだくに)
(金象嵌)寛文八年三月廿六日(一六六八) 
二ッ胴切落 山野勘十郎久英(花押)


Wakizashi:Tajimanokami Hojoji Tachibanano Sadakuni



新刀・武蔵 江戸前期 拵え付き
第二十四回重要刀剣指定品
柴田光男(喘喜堂)先生鞘書き有り




刃長:55.5(一尺八寸三分強) 反り:1.1 元幅:3.08
先幅:1.92 元重ね:0.73 先重ね:0.52 穴:1




鎬造り、鎬高め庵棟低い、中切っ先。 鍛え、小板目に小杢目を交えて良く詰み、所々肌立ち、地沸微塵に厚く付き、細かな地景繁く入り、地鉄精良。 刃文、広直刃湾れ調で、刃縁良く沸付いて匂い深く明るく冴え、刃中小互の目足入り、繊細な金筋、砂流し掛かる。 帽子、直調で焼き深く、先小丸に返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢勝手下がり。 銅に金着せ二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。
脇差拵え(江戸末期作 全長84.5 鞘 黒の呂塗 小柄、赤銅魚子地高彫色絵、落ち葉尽くし図 下げ緒黒 柄 親鮫に黒柄巻 縁頭、赤銅魚子地家紋図 織田木瓜と抱き柏紋 目貫、赤銅容彫色絵、根松図 鍔 赤銅研磨地片切、毛彫、雲龍図 縄目金象嵌耳)付き。  



【コメント】
但馬守法城寺橘貞国の重要刀剣、山野勘十郎久英による『二ッ胴切落』の金象嵌截断銘入り、江戸法城寺一派の代表工による会心作です。
江戸法城寺一派は、寛文、延宝期を中心に大いに活躍した鍛冶集団で、正弘を棟梁とし、門下には、貞国、二代正弘、吉次、正則、正照、国光、国正などがいます。
作風は、皆、直刃調に互の目が連れて交じる出来を得意とし、中には長曽祢虎徹を思わせるような数珠刃風の作もあります。
また同派は、その鋭い斬れ味を以て良く知られており、虎徹、大和守安定らと同様、山野加右衛門永久、勘十郎久英親子らの金象嵌截断銘もまま見受けられます。
本作は但馬守貞国の傑作脇差し、昭和五十一年(一九七六)、第二十四の重要刀剣指定の一振りです。 寸法一尺八寸三分強、反りやや浅めに付いた寛文新刀スタイル、豪壮な姿ではありませんが、地刃すこぶる健全です。
前述したように貞国は一派の代表工、同工には、『但馬守法城寺橘貞国 万治三年八月日(一六六〇)』の年紀作が残されているなど、寛文以前から作品が見られることから、一派中やや時代の上がる刀工であり、初代正弘に次ぐ刀工になります。
本作は地沸が微塵に厚く付いた精良な地鉄、広直刃で湾れ交じりの刃文は、刃縁良く沸付いて匂い深く明るく冴え、刃中小互の目足入り、繊細な金筋、砂流し掛かる出来で、重要に指定される前年の昭和五十年八月(一九七五)、柴田光男(喘喜堂)先生の鞘書きがあり、『地刃共に健全で同作中の傑作也。一見、長曽祢興里入道乕徹の優作と鑑せられる出来也。』とあります。
また茎裏には、寛文八年三月廿六日(一六六八)、山野勘十郎久英による『二ッ胴切落』の金象嵌截断銘が入っています。久英は、江戸前期に活躍した試し斬り名人、山野加右衛門永久の子で、父に代わって寛文五年頃からこれを受け継ぎ、以降貞享(一六八四~八八年)頃まで金象嵌銘が残されています。
刃縁、刃中の沸と匂いの美しさ、明るさ、冴え、柔らかさなどは素晴らしいものがあり、また技量が伴っていないとこの地刃の感じは出ません。
新刀脇差しで重要刀剣に指定されていることからも分かるように、同工傑出の一振り、また虎徹、大和守安定らと同様、法城寺一派の作で金象嵌截断銘のあるものは絶対に見過ごせません。凄まじい斬れ味を誇る但馬守法城寺橘貞国です。















【売約済】商品番号:V-2038 脇差し 但馬守法城寺橘貞国 (金象嵌)寛文八年三月廿六日(一六六八) 二ッ胴切落 山野勘十郎久英(花押) 第二十四回重要刀剣指定品 拵え付き 柴田光男(喘喜堂)先生鞘書き有り

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