脇差し 二字国俊(無銘)
(にじくにとし)


Wakizashi:Niji Kunitoshi



古刀・山城 鎌倉後期 最上作
第四十六回重要刀剣指定品




刃長:41.7(一尺三寸八分弱) 反り:0.5 元幅:2.75
先幅:2.14 元重ね:0.65 先重ね:0.51 穴2




鎬造り、鎬高め庵棟低い、中切っ先。 表裏棒樋を掻き通す。 鍛え、小板目詰み、板目、杢目を交えて所々流れて肌立ち、沸映り立ち、地沸厚く付き、地鉄良好。 刃文、直湾れ調で、小互の目、小丁子を交え、一部二重刃、三重刃掛かり、刃縁小沸付いて匂い深く、刃中小足、葉入り、金筋、砂流し掛かる。 帽子、湾れ調で沸付き、先僅かに返る。 茎大磨り上げ、先浅い栗尻、鑢切り。 金無垢二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。  



【コメント】
二字国俊(無銘)の重要刀剣、京丁子に二重刃、三重刃を交えた古調で上品な焼き刃、同工の特色が顕現された逸品です。
国俊は、国行の子で、仁治二年(一二四一)生まれ、銘には『来』を冠しない『二字国俊』と、『来国俊』と三字銘に切るものとがあります。同派中最初に『来』の字を冠した刀工で、以後皆がこれに倣いました。
古来より『二字国俊』と『来国俊』に付いては、その作風等の違いから、別人説も論じられてきましたが、近年の重要図譜では、『両者の製作年紀を合わせると、弘安元年(一二七八)から元亨元年(一三二一)までの約四十年となり、一人の刀工による作刀期間と考えても決して無理な年数ではない。』としており、現在は二字国俊を前期、来国俊を後期とする同人説が定説になりつつあります。
これは、ほぼ同時期の長船長光などもそうであったように、時代の求めに応じて、刀姿、作風が変化して行くのは、何ら不思議なことではないと考えられるためです。
二字国俊時代の作を合わせると、国宝五口、重要文化財十八口、重要美術品三十七口を数えますが、これは勿論同派中最多であり、名実共に同派の最高峰と言えるでしょう。
作風は、二字国俊が国行を思わせる身幅しっかりとして、猪首風切っ先の勇壮な姿に、丁子刃の目立つ華やかな乱れを焼くのに対して、来国俊は小切っ先で細身、若しくは中切っ先で尋常な姿に、直刃、直刃調に小模様の乱れを交えた温和な出来が多く見られます。地鉄は国行同様にやや肌立ち心のものが多く見られます。
本作は、大磨り上げ無銘ながら、『二字国俊』と極められた一振り、平成十二年(二〇〇〇)、第四十六回の重要刀剣に指定された逸品です。
寸法一尺三寸八分弱、反り浅め、身幅、重ねしっかりとした一振りで、沸映り立つ地鉄、所々流れて肌立ち、直湾れ調で、小互の目、京丁子を交えた刃文は、一部二重刃、三重刃掛かり、刃中小足、葉入り、金筋、砂流しが掛かっています。
図譜にも、『この脇差しは、大磨り上げ無銘ながら、二字国俊の特色が顕現された出来口を示し、特に地刃の沸が力強く、冴えが見事である。』とあるように、裏の横手下に掛かる二重刃、三重刃が、地沸の強さを良く示しており、三条、五条、粟田口派より受け継がれてきた京物の伝統的な作風です。
国俊の在銘品では、『来国俊』銘に比して『二字国俊』銘が圧倒的に少ないように、無銘極めでも同様のことが言えます。
本作の出来、姿からして、おそらく『二字国俊』から『来国俊』移行していく過渡期の作でしょう。
来国俊の貴重な前期作、焼き刃の深みは、国行や国光とも異なる同工ならではの味わいがあります。『二字国俊』は中々出ませんので、お見逃しなく。





 

    


【売約済】商品番号:V-2041 脇差し 二字国俊(無銘) 第四十六回重要刀剣指定品

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